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導入事例こぼれ話「担当者がいない仕事」

大型案件の受注可否がかかったプレゼン
社運をかけた新製品の開発プロジェクト
赤字からV字回復を目指すための社内改革

こうした仕事にはある共通点があります。それは「担当者がいる仕事」だということです。

一方で、会社の中には「担当者がいない仕事」も存在します。

今回は、事例インタビュー取材のこぼれ話として、BYARDを使うことで「担当者がいない仕事」がうまく回るというお話をご紹介します。

導入事例インタビューの本編はこちら👇

https://byard.io/case/altpaper


「担当者がいない仕事なんてあるわけないじゃないか」

と思われたかもしれませんが、たとえば、プロジェクトXやガイアの夜明けを思い浮かべてみると、

・大型案件の受注可否がかかったプレゼン
   → 案件を担当する営業チームのリーダー

・社運をかけた新製品の開発プロジェクト
   → 新製品開発チームのチーフ

・赤字からV字回復を目指すための社内改革
   → 改革プロジェクトのマネジャー

…というように、番組内で主人公として取り上げられるような人物が登場します。これが「担当者」です。

これは「仕事が大きくて目立っている」とか「それなりのポジションに就いている」という基準で話をしているわけではありません。

仕事には、自分で手を動かすものもあれば、チームメンバーと協力して進めるものもあります。ただ、誰がやった仕事だとしても「最終的に責任を取る立場の人」がいるはずです。

つまり、物語の主人公である彼・彼女らに共通しているのは「その仕事の最終責任を取る立場にいるかどうか」ということなのです。


「いや、どんな仕事でも責任を取る立場の人はいるだろう」

というご意見はもっともです。しかし、担当者と呼べるか否かのポイントとして、「現場の状況を把握できているかどうか」という点も重要です。

株式会社情報基盤開発で最高技術責任者を務め、情報システム部門を統括する葛上さんは、次のように語ります。

私は「担当者」とは「その人の後ろには誰もおらず、最後の砦を守る役割の人」だと考えています。

サッカーで例えるなら、ゴールキーパー

もしもキーパーがいなかったら、ディフェンスが崩れた時点で点を取られ放題です。でも、キーパーがいるからディフェンスが抜かれても最後までボールの行方は分かりません。フィールドプレーヤーにとっては実に頼りがいのある存在です。

しかし、情報システムや総務、経理、人事などのバックオフィスは「担当者ゼロ」になりやすい領域だと思います。


バックオフィスの業務には複数の部署が関わり、複数人で分担しておこなわれています。たとえば「入社手続き業務」であれば

・人事が雇用契約を結ぶ
・総務が入社オリエンテーションをおこなう
・情報システムが業務用のアカウントの新規発行をおこなう

…といった具合です。

では、「入社手続き業務」の全体は誰が最終的な責任を取るのかというと、人事と総務と情報システムで役割は分担していますが、「担当はどの部署か」は明確ではありません。

となると、最終責任を取るのは各部門の部長クラスではなく、そのさらに上で全体を統括しているCxOのような、かなり上級の役職者になってしまいます。

サッカーのゴールキーパーは、ゴールラインからフィールド全体を俯瞰し状況を把握しているからこそ、他のポジションに的確な指示が出せるし、最後の砦としてゴールを守ることもできます。

しかし、CxOのような上の立場の人が、現場の状況を把握しようとしてもなかなか難しい。一般的な会社組織の中には、キーパーのようなポジションは存在しづらいのです。


しかも、バックオフィスはビジネスのメインドメインではないから、コストをかけキーパー的ポジションを新たに設けるモチベーションも会社として湧きにくい。

ですので、バックオフィスはその業務特性上「担当者ゼロ」の状態になりやすいと言えるのではないでしょうか。

  • 複数部署・複数名が役割分担して業務をおこなっている

  • 一般的な組織構成では、最終責任を取る立場の人がかなり上級の役職者になってしまう

  • 上級の役職者の立場からは、現場の状況を把握しづらい


このような特性を持つ業務領域で効果を発揮するのがまさにBYARDだ
と、葛上さんは続けて語ります。

最後の砦として、その仕事の責任を取る。これは日立製作所の元社長である川村隆さんの著書『ザ・ラストマン』(2021年、角川新書)に登場する考え方です。

ビジネスのフロント側ではラストマンの話がよく登場しますが、バックオフィス側にもぜひラストマンが欲しいですよね。実に頼りがいがあるじゃないですか。

入退社の手続きやオリエンテーション、アカウントの発行・削除のような、複数部署・複数人で役割分担していて、全体の状況が把握しづらく、マネージするポジションが置きづらい業務。

すなわち「ラストマンが不在になりがちな業務」において、BYARDはまさに力を発揮するのではないかと思います。

葛上さんが紹介してくださった書籍『ザ・ラストマン』について、著者の川上隆さんは、インタビューの中で次のように述べています。


この本を通して伝えたかったのは、誰もが「ラストマン」になる機会があるということです。日々の小さなことでも、自分が最終意思決定者であることを意識しながら、会社や人生の様々な場面で、経験を積むことが大事なのです。「小さくてもこの分野に関しては、自分は社内の第一人者だ」と思える場面は、人生の中で必ずあります。

日立を復活させた「ラストマン」の精神(2016年6月25日、日本経済新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO03364300Y6A600C1000000/


つまり、「ラストマン」とは、なにか責任の重い役職に就いている人だけの話ではなく、私たち一人ひとりが自分の仕事に対し責任感を持てているか、という話なのではないでしょうか。


***


BYARDを使えば、マネジャーの立場から業務の状況を把握することはもちろん、メンバーの立場からも、自分の業務と他の業務とのつながりを把握することができます。

BYARDによって業務の全体はどのように流れているのか、自分がおこなった業務によって後続の業務へどのような影響があるのかが分かれば、自然と“担当者”としての責任感が生まれてくるかもしれません。


BYARDでは、ツールを導入いただいた後はカスタマーサクセスチームがお客様ごとに業務の整理や棚卸し、ストリームの構築や実業務への定着まで、しっかりと伴走させていただきます。

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