ヤシの木のイメージ
今回は、ヤシの木が持つ/ヤシの木へ抱くイメージについて整理していこうと思います。
例えば、南国 イメージ[検索]で出てくる画像は、青い海に白い砂、そしてヤシの木が組み合わさったものがあります。南国といえば、ヤシの木という点に、違和感を抱くことはあまりないのではないでしょうか。
今度は、リゾート イメージと検索してみましょう。今度は青い海に白い砂とまでは同じなのですが、ヤシだけでなく、パラソルやコテージなど、他の対象が含まれてきます。
※なお、海 イメージで検索すると、単純に青い海の画像ばかりが出てきます。
さて、検索エンジンに頼った電脳世界でのイメージの考察だけでなく、今度は3次元世界でのヤシの木イメージの考察に移りましょう。
前回の記事(「ヤシの木の本」を作る)でも紹介したように、私は駅前や道端、建物などに植えられているヤシの木を収集していますが、傾向として植えられていることが多いのは地理的に海が近いところです。
また、比較的温暖な南に位置する地域(四国や九州、沖縄など)の駅前や空港などの施設に植えられていることもしばしば。
さらに言えば、首都圏や京阪神、中京圏に対して南に位置する地域に植えられている姿も確認しています。具体的に挙げると、首都圏では千葉・外房、三浦半島、伊豆半島などで、京阪神では和歌山県の沿岸部など、中京圏では蒲郡や伊勢志摩などです。
今度はスケールを小さく見てみると、例えば東京ディズニーリゾートやナガシマリゾートなど、テーマパークの周辺にも植えられています。
もっともっとスケールを小さくしていくと、私達の身の回りのお店の看板にも使われています。ここではヘッダーの画像として使用した、歓楽街にあるパブ(フィリピンパブか?)の写真を上げました。
さて、3次元世界でヤシの木が植えられている場所、使われている場所を挙げてきましたが、これらからヤシの木が持つ/に抱くイメージとしては、「海」「南」「リゾート」「非日常」があると考えます。
実際にはこれらの4つのイメージが組み合わさっていることもありますが、今後はこの4つの切り口で、各地に見られるヤシの木を分類していきたいと思います。
最後に、ヤシの木は砂漠にも生息しています(ナツメヤシなど)。オアシスのイメージを検索すると、砂漠の中に水とヤシの木が生えている画像が出てきます。また、宗教の世界でもヤシは概念を表象するものとして使われています。でも、それはまた別の機会に追うこととしましょう。