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はっぴいえんど再評価以前の日本のロック史コレクション
「日本のロック史」を昔から集めています。ロック史が載ってたらとりあえず買う、という感じ。昔からロックよりロック史のほうが好きかもしれない、ってくらいロック史が好きです。ポップス史はあんまり興味ないのですけど、ロック史は興味がある。やはりそこには批評精神があるからかなと思います。ポップス史は売れたものの話になりがちですが、ロック史はそれ以外の先駆的とか影響力とか孤高の存在だとか別の視点が必要になります。それは売上のようにわかりやすくは見えない部分で、そこを指摘することには意味がある。そういうポップス史があるなら読みたいと思いますけどね。
一体いつ誰がどんな風にロック史を記述してきたのか? そしてそれは何年のどの出来事を起点としているのか? そういうもののコレクションです。「日本のロック史」史とでも言いますか。
日本のロック史はいつ頃始まるか?
先に内田裕也のこんな発言を紹介しましょう。『ROCK VOICE』Vol.7に載ったインタビューです。1971年10月25日発行。内田のフラワー・トラヴェリン・バンドが海外でライヴをした話題についての一コマ。
内田 あの頃、日本のバンドが向こうに行けるなんて夢だったわけ。それでよく話すんだけど、それはよく行ったって感じで、連中にしても、それだけの気があった訳で、日本ロック史っていうのがあるとすれば、これは一つの重要なエポックではないかと考えてみたりするんだ。
「日本ロック史っていうのがあるとすれば」。1971年後半の時点で、まだ日本ロック史というのはおそらく共有事項としては存在していないのです。だって人一倍「ロック」を意識していたであろう内田裕也が認識していないんですから……。では、はたして、いつ日本のロック史は書かれ始めるのでしょうか?
それは実は同じ年、内田が読んでなさそうな場所でひっそりと始まっていたのでした。
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