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WWE時代に見たフジテレビの裏側

中居正広氏の事件で、大激震に見舞われているフジテレビ。

最近のファンはご存じだろうか。まだオレがWWEに在籍していた2003年。フジテレビでSMACK DOWN!の魅力をタレントのガレッジセールが紹介するという、まるでWWE版『ギブUPまで待てない!!』のような番組が放送されていたことを。

その初回放送分。WWEからのゲストに、このオレが選ばれた。当時住んでいたロサンゼルスから日本へ飛び、夕方に成田へ着き、用意されていたお台場近くのホテルに入ったのだが。

『夜になり、いよいよフジテレビと会談。「これが明日のシナリオです」目を通してみて、ハラワタが煮えくり返った。詳しい内容はここでは書かないが、WWEを、そのファンを、そしてこの俺を、完全にバカにした内容だったのだ。「こんなものはできません!」俺はシナリオを突っぱねた』(『TAJIRIのプロレス放浪記』(ベースボールマガジン社刊)51Pより)

当時タレントエージェントだったジョニー・エースに「こんなシナリオを渡されたのですがどうしましょう?」と電話すると

「それは酷すぎるな!まともなシナリオに書き換えてくれなかったらすべてを放棄して帰ってこい」

とのことだったので、そのまんまフジテレビに伝えると大騒ぎとなり、結局、可もなく不可もないシナリオに落ち着いたという顛末だったのだが。

ちなみに上に引用した『TAJIRIのプロレス放浪記』は、そのころ週刊プロレスに隔週連載していたリアルタイムな旅日記だ。この回を書いた当時は日本のWWEファンの間で「シナリオにはいったい何が書かれていたのだろう」と、憶測論争が巻き起こったものである。

あのときのシナリオに書かれていた内容……もはや時効だ。さらに、何度か出演した番組収録現場の裏では、これまでどこにも書き記したことのない、他の出演者やスタッフたちとの、ある闘いがあった。

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