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WWF(WWE)の移動生活について……すべてはパートナー次第という現実
ECW時代、オレはツアー先で車の運転をしたことがない。
なぜかというと、ECWのビデオ&グッズクルーの車に同乗させてもらっていたからである。ちなみに車の中はいつも5人。オレとスペル・クレイジーと、ロブとゲーブとドグという連中の5人。
ECW崩壊後、彼らはそれぞれ独立した。その活躍はすさまじく、ロブはROHを創設した。ゲーブはDoragon gate USAの社長を務めたのち数年前にはビンスを抑えWrestling Ovserverのベストプロモーター賞を受賞した。ドグは10年ほど前に病気で他界してしまったが、いまにして思うとすさまじく人間力強烈なるドライブ仲間たちだったのだ。
で、ECWが崩壊し、オレはWWF(まだWWEではなかった)と契約した。そこでさっそく困った事態に直面する。ドライブ仲間がいなかったのだ。なにしろECWから移籍したのはオレとライノだけ。それ以前にトミー・ドリーマーとスパイク・ダッドリーもRAW is WARに登場していたがあくまでゲスト扱いで、その時点で正式に契約書を交わしていたのはオレとライノだけだったはず。なのでまだどのような処遇なのかわからない彼らに「車に乗せてよ」とは気軽にお願いしにくかったし、そもそもそのころ、オレはまだ携帯電話を持っていなかった。なのでほとんどのレスラーの電話番号を知らなかった。そこまでして電話をかけることもまだあまりなかった古き良き時代。同じ日本人のFUNAKIさんとTAKAさんには、なんだかいきなり甘えるようで最初のうちは距離が遠かった。
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