見出し画像

奥多摩でバイク事故に遭遇した日

あまりにもテンパってしまい、せっかくの快晴だったが、写真ひとつ撮らなかったので、上記の写真は多分去年の秋に奥多摩で撮った写真。

どうしても本日8月31日に奥多摩方面へ行きたい用事があり、用事を済ませた後、帰りは奥多摩周遊道路経由で家路についていた私。

周遊道路は、かなり飛ばしている車・バイクが多く、土日はあまり行きたくないのでわざわざ平日のこの日にきた(結構邪魔になってしまうので)。それでも、バイクや車が私の後ろにつくこともあり、その都度端によけてパスしていってもらっていた。バイクやったら、同じ車線内で完結するから、スピード緩めて左気味に走れば大抵はスッと抜いていく。車はそうはいかないので、抜けそうなところで「先いってください」の意思表示として左ウィンカー+減速で。

本日も、バイク3台、スポーツカー1台にパスしてもらいつつ、自分のペースでのんびり走っていたら、私の進行方向の車線にレプリカバイクが一台横倒しで倒れていた。その少し前にはネイキッドの大型バイクが1台停車。男性が電話をしているようだった。

これはバイク起こすの手伝わなあかんな、と思い私も後ろを気にしつつ端に停車。で、そこでふと「あれ?」と思ったのだ。バイクは3台(私含めて)、人間は二人。は?え?と頭の中で嫌な予感が渦巻いた。男性に、「このバイクの人は?」と横倒しのバイクを指差して訊ねたら、「崖下に落ちたっぽい」と。この時点で結構私プチパニック。

奥多摩周遊道路といえば、「病院搬送まで2時間かかることがある」と言う注意喚起の立て看板が話題になったり、病院に搬送される人の25%が命に関わる重大事故だったり、過去にはバイク事故が多いからと通行規制がかけられていたり。何かと訳ありな場所だ。走っていても「ここで死亡事故発生」「ここが死亡事故発生現場」などという看板があちこちにたてられている。

し・か・も、男性の携帯も私の携帯も圏外で通信手段がない。これ詰んだわ・・・と焦燥感が押し寄せる。が、再度左の急斜面下を覗き込むと、なんと、下から這い上がってくる人がいるではないか!!この時点で結構テンションMAX。細かい立ち木が多くよく見えないが、男性がなんとか這いあがろうとしている姿が確認できた。滑る急斜面を時間をかけてなんとか這い上がってくる男性を引きずりあげ、怪我を確認。本人曰く、木がクッションになって助かったと。左膝のズボンが破れ、血が流れており、左の靴はどこかに吹っ飛んだようだ。足だけ血だらけだったが、膝を確認すると、出血量ほどには深い傷でもなく、縫う必要のなさそうな程度だった。身体の他の部分に痛みは感じないと言っており、とりあえずは一安心。その後、最初に停車していた男性が、怪我をした男性の連れ(二人で走りに来ていたらしい)に知らせたり、電話が通じる場所まで行くために先に出発。反対車線から走ってきてUターンしてきてくれたもう一人の男性と私で倒れたバイクを起こし端に寄せておく。

その後私にできることは・・・・なかった。いやほんとに。なんか色々とテンパっていたんだろうな。バイクに乗って25年以上は経つ。でも、事故対応は初めてだ。もうすでに対応が入っている事故現場に通りかかったことはある。が、自分が行動を求められる事故現場(初動)は初めてだ。しかも通信手段なしで。

1 ロープ持ってなかったぁ・・・・
いや、ランニングの時は必ず持ってる。1.5m×2のパラコード(パラシュート用紐)をリュックに括って走ってる。マンサンダルの紐が切れたら新しいのにかえて自力で走って帰らなあかんから。でも今日は持ってなかったよね。ランニングちゃうから。持っていたら、もう少し早く引き上げてあげられたかも。

2 衛生用品持ってなかったぁ・・・・
ソーイングセットとか衛生用品(手当てセット?)とか一切持ってなかったぁ。絆創膏一枚すら持ってなかったよ。傷口消毒しようにも水も何もない。結局怪我した男性が持参してた水があったからそれかけて、かろうじて持っていたポケットティッシュで拭うぐらいしかできひんよ。あとは汗拭きシートは持っていたから、土で汚れた手を拭いてもらうくらいしか役に立たんかった。

3 とにかくテンパっていた
事故の時って、反射的に「大丈夫」って答えてしまうから「大丈夫?」って聞くのは悪手。これ、知ってたよ。でもさ、崖下から上がってきてる人発見して、テンパってる私は「大丈夫?」しか言われへんかったよ。ちょっと落ち着いてきて、ようやく「どこか痛いとこない?」と聞いたら「足以外はどこも」「足も今アドレナリン出てるからか激痛でもない」と答えた彼の方が落ち着いてますやん。

総合的に、落ち着け、と言いたい。ギャーギャー騒いでも事態は変わらん。大丈夫?大丈夫?言うても、傷は治らへん。う〜ん色々なんかもっとできる対応があったんちゃうかなと思ってしまった1日やった。

結局、Uターンして連れの男性が戻ってきて、対応するから大丈夫です、ありがとうございますと言われ、怪我をした男性・レッカーが必要になるであろうバイクを置き去りにしてそのまま家路についた。その後ものすごいサイレンと共に私がきた方向に走り去るパトカーとすれ違ったので、最初にいた男性が連絡を入れてくれたのだろう。

よく、バイクに乗るときに、車載工具は最低限積んでおけと言われるが、それもしていない。衛生用品ひとつ携行していない。携帯繋がらんかったら、ほんとにどうにもならん。ちょっと自分のあり方について考えさせられた一日。

今日事故を起こしてしまった男性、若い子やった。学生さんかな?足以外の怪我がなく、後遺症もないことを願います。まだまだ人生これからの若い人。道路から下に投げ出されて命に別状なさそうなんて奇跡的。メットもフルフェイスやったんがよかったんかな?これからのバイクライフ、安全にエンジョイして欲しい


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?