J-REIT振り返り(4/17-4/21)

  • 東証REIT指数の推移
    4/21時点:1,833pt(前週比+1.1%、始値1,814、高値1,840、安値1,808、終値1,833)
    20日(木)まで6日続伸でした。目立った材料はなく(慌てて売る理由もない)、緩やかながら反発が続いています。

  • 騰落率上位
    1 日本アコモデーションファンド 4.6%
    2 日本都市ファンド 4.3%
    3 アドバンス・レジデンス 3.8%
    4 Oneリート 3.1%
    5 森トラストリート 2.7
    今週決算を発表した銘柄が4つあります。日本アコモが盤石の決算だったこともあり、住宅系が強かったです。日本都市ファンドはその前の週まで売り込まれていたところから反発しました。

  • 騰落率下位
    1 いちごオフィスリート -7.3%
    2 ジャパン・ホテル・リート -2.9%
    3 CREロジスティクスファンド -0.9%
    4 日本ロジスティクスファンド -0.8%
    5 スターアジア不動産 -0.7
    スポンサーによる投資口取得が続いているいちごオフィスが反落しました。6月下旬に臨時投資主総会をやると発表しています。

  • 物件売買など
    ケネディクス・オフィス(8972)
    新宿サンエービルの匿名組合出資持分を2期に分割譲渡しました。先日川崎の東芝系列の企業のビルも売って、売却益を確保しています。
    日本プライムリアルティ(8955)
    スポンサーが100%東京建物になります。大成建設、安田不動産、明治安田生命の持分(計25%)を取得します。

  • 決算
    三菱地所物流リート(3481)
    半年前のPOがフル寄与することで増配予想、稼働率もほぼ100%を維持、パイプラインも豊富と堅調です。
    ラサールロジポート(3466)
    稼働率は高水準を維持しており、DPUは安定しています。物件を買う準備は着々と進んでいるので、後はどう買うかですね。ラサールっぽさが出ることを期待したいです。新社長の手腕にも期待したいです。
    アドバンス・ロジスティックス(3493)
    終わった期は7か月の変則決算でした。半年前はLTVを引き上げてPOしましたが、NAV倍率は現在0.9倍程度です。パイプラインもようやく竣工してきましたし、もう少し規模を大きくしたいところですが。BTSメインなこともあり、稼働率は安定しています。
    大和ハウスリート(8984)
    概ね安定しています。一部の物流で退去があるようですが、ポートが大きく分散しているため影響は小さいです。パイプラインは豊富ですが、少し前のように無理な取得はしなくなってきている点も安心材料です。昨年の日本ロジステックの件はびっくりしましたが。
    ザイマックス・リート(3488)
    稼働率は安定しております。資産規模をもっと大きくしたいところです。昨年2月はNAV倍率1倍割れでPOをしました。
    野村不動産マスターファンド(3462)
    こちらも安定しています。オフィスは高稼働を維持してきますし、厚木の物流も無事埋めたようです。小ぶりの住宅やオフィスを売りながら入替を進めている点も好印象です。
    オリックス不動産(8954)
    オフィスは賃料がそれなりに下がっていますが、稼働率は緩やかに回復しています。ホテルは回復していますが、USJのホテルで固定賃料の割合が減って、変動賃料の基準が売上連動からGOP連動になりました。
    こちらも件数は少ないですが物件入替を進めています。古参で規模が大きい総合型の強みが生かされています。福岡地所の私募リートの投資口も取得しました。
    日本アコモデーションファンド(3226)
    稼働率、入替時賃料ともに回復が続いています。安定性やクオリティなど特に言うことはない気がします。
    日本都市ファンド(8953)
    物件取得に慎重姿勢のリートが多い中、ここはガンガン物件を買っています。
    心斎橋の元ユニクロはポップアップストアで繋ぎつつ、長期のテナントとも交渉を進めているようです。インバウンドも戻りつつありますし、テナントの出店意欲の復活を期待したいです。ジャイル等の売上も好調だとか。
    ツイン21もある程度のテナントは残ってくれたり、リーシングできたりしそうなので、退去のインパクトは抑えられるでしょうか。
    規模が大きすぎて、インバウンドやテナントの入退去があってもインパクトは小さめです。売却益や内部留保を使ってDPU2,250円を維持しています。
    森トラストリート(8961)
    5か月の変則決算でした。3月に合併して新たなスタートです。今期と来期は新橋の売却益を一部DPUに充当します。
    東京汐留は大半を埋め戻したり(住不が頑張ったそうです)、新橋のヤマダ電機をスポンサーに売却したりしたことで、収益は回復し、1棟貸しのリスクは軽減されました。
    合併で組み込まれたホテルのアップサイドを期待したいです。インバウンドの恩恵はそれなりにありそうな物件群なので。
    タカラレーベン不動産(3492)
    2月の軟調な地合いの中でPOを敢行しました。ここはとりあえず規模を大きくすると割り切っていそうです。
    最近は住宅や郊外型商業中心に取得していることや、NTビルのリーシングが進んだことでDPUは安定・回復が見込まれます。しかし、PO後に利回り6%くらいの水準まで売り込まれました。規模が大きくなったらもう少し評価されても良い気がしますが、規模を大きくする過程では評価されなさそうなので悩ましいですね。

  • 終わりに
    今回も決算が多かったです。
    物流、住宅は安定していますし、オフィスもなんだかんだ稼働率が安定or回復しているところが多いです(築古や東京以外など、賃料が安めの物件を多く持っているところは賃料でのマイナスインパクトも小さいです)。
    物件からキャッシュフローが出ていますし、もう少しリート全体が評価されても良いと思っています。

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