新年の象徴:ガレット・デ・ロワ 2022
『ガレット・デ・ロワ』とは
こんにちは。新年明けましておめでとうございます。
さて、皆さんは『ガレット・デ・ロワ』というお菓子はご存知でしょうか。ガレット・デ・ロワはフランスで新年を祝って食べられる伝統菓子です。アーモンドクリーム(+カスタードクリーム=フランジパーヌクリーム)をパイ生地などで包んだ至ってシンプルな構造で、職人ごとに異なる表面の美しい模様が目を引きます。
またこのお菓子の一番と言って良い特徴は、「フェーヴ」(仏語で"そら豆"の意)です。そら豆は胎児の形をしているため、古代から命のシンボルとして見なされていたらしいです。昔は乾燥させた豆が、現在では小さな陶器の人形がお菓子の中に隠されていて、切り分けた際にそれを引き当てた人はその日王様若しくは王女様になり、皆からの祝福を受けることができます。
本場フランスではこの時期(正確には1/6とも)ケーキ屋さんやパン屋さんの店頭に沢山ガレット・デ・ロワが並ぶそうです。なんと羨ましい…
今年度はジョエル・ロブションさん
実は私がこのお菓子のことを知ったのは去年でした。なのでガレット・デ・ロワを食べるのは今年が2回目。ちなみにきっかけは忘れました。初めて食べたのはクリオロさんのものでしたが、そのときはこんなに素晴らしいお菓子があるのかと感動したのを覚えています。
今年度はどれにしようかとネットで調べていたところ、かの有名な3つ星フレンチであるジョエル・ロブションさんのものが評価が高そうで、フェーブのデザインにも惹かれたのでそれにしました。
アーモンドクリームはかなりしっとり滑らかで、かつ濃厚な口当たりです。その中に見えるのは、あまり感じられないものの、バニラビーンズの黒い粒。生地はデニッシュ生地を使用しているようで、サクサクというよりしっとり感が強い印象。これらに加えお酒の香りもしっかり効いていて、どっしりした感覚があります。中々美味しい。
個人的には去年食べたクリオロさんの方が好みでしたね。クリオロさんのものはおそらくパイ生地でサックサク、パリッパリ食感が大変心地よく、しっとりとしたアーモンドクリームとのコントラストが絶妙だった覚えがあります。いずれにせよ合格が確定しているのは嬉しいことです。
少し調べてみるとデニッシュ生地とパイ生地の違いはイースト菌による発酵の有無で、前者がしっとり食感なのに対し、後者はサクサク食感であるということです(パイ生地については私の前回の記事でも簡単に解説しています)。
まとめ
サクサクのパイ生地と洋酒香る風味豊かなアーモンドクリームの素晴らしい組み合わせを思いついた昔のフランス人の方々には感謝しなければいけませんね。ガレット・デ・ロワはとてもシンプルであるが故に、作る人によって良くも悪くも違いが鮮明に出るお菓子です。毎年違うお店から買って、自分のお気に入りを探してみるのも楽しいのではないでしょうか。
今回は以上です。ここまで読んで下さった方がいらっしゃれば、感謝します。
※ヘッダーの画像はジョエル・ロブションさんの公式オンラインショップより。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?