【2025共テ物理】波の出題予想
共通テスト、いよいよ残り数日に迫ってきました。
今回は表題の通り「波」の分野に的を絞って出題予想してみようと思います。
波は必ず毎年出題されていますが、他の分野と織り交ぜて出題されることも多く、幅広い内容を扱うため、出題の的を絞りにくい単元と言えます。
さて、この記事では、直近の共通テスト本試で出たネタはリメイクされる可能性は低いと考えて、根拠を明確にした出題予想をしていきたいと思います。ただし、「追試」に出題された内容がリメイクされる可能性は十分にあります。
まずは下記の表をご覧ください。
共通テスト4年分、2回の試行調査、2020年センター試験における波の出題一覧です。
※「試行調査」とは、大学入試センターが作った、共通テストの出題サンプルのようなものです。
そして、ざっくりと高校過程の波のテーマを書きだすと下記のようになります。下記テーマの一覧は、直前のチェックとしても活用していただけたらと思います。
◎物理基礎範囲
・波の伝わり方
・波の重ね合わせ(定常波)
・波の反射
・弦の振動
・気柱の振動
・うなり
◎物理範囲
・正弦波の式
・波の干渉
・反射の法則
・屈折の法則
・音波の伝わり方
・ドップラー効果
・光の性質(分散、散乱、回折、偏光)
・レンズ
・球面鏡
・ヤング
・回折格子
・薄膜の干渉
・くさび型薄膜
・ニュートンリング
・マイケルソン干渉計
この中から、近年の出題と照らし合わせ、2025年の出題を予想したいと思います。
では詳細に見ていきましょう。
①「ドップラー効果」に関する話は近年本試で出ているので、可能性が低い。
➁「レンズ」に関する話は2022本試とH30試行調査で出ているので、可能性が低い。
③「弦の振動」は昨年度出題されているので可能性が低い。
④「屈折の法則」は昨年度をはじめ、度々出題されているので可能性が低い。
⑤光の分散(虹の原理)は2021年に実質同じ問題(ダイヤモンド)が出題されているので、可能性が低い。
上記①~⑤の予測と、テーマの重要性を加味した時に、次の出題を予想します。
【出題予想その1】
球面鏡
レンズは多々出題されていますが、球面鏡は近年全く出題されていません。
また、球面鏡は少し前の教科書では「参考」として記載されていたのですが、4年前より「参考」ではなくなり、より重要な扱いになりました。
それ以来毎年出題を予想しているのですが、今のところ出ておりませんので、今年も出題の可能性が高い分野であることは間違いないでしょう。
出題形式に関しては、球面鏡の式を知っていないと解けないものではなく、旧々課程の「物理A」のような出題があり得ると考えています。
たとえば、下記の問題を解いてみてください。苦戦する人も多いのではないかと思います。
解説を見ても納得できない人は、実際に実験してみるのも良いと思います。
余談ですが、この問題はスプーンの焦点が明記されていないので、庭よりも外に焦点がある場合「問題不成立なのでは!?」という指摘ができるような気がします。。(そんなスプーン何もすくえないですが)
【出題予想その2】
気柱の共鳴
弦は何度も出題されているのですが、気柱は近年全く出題されていないため、候補として挙げさせていただきました。定番の問題ではあるのですが、気柱共鳴管として出される可能性もあると思います。
開管・閉管の定常波の作図や、開口端補正を正確に求められるようにしておきましょう。
また、疎密変化最大は「節」です!!これも重要事項です。
【出題予想その3】
正弦波の式
センター試験時代は、定期的に下記のような「正弦波の式」の出題が見られました。特徴は、式の丸暗記で解けない問題が多かった、ということです。2021年追試では出ていますが、そろそろ再来があるのではないかと考えます。
ここで注意してほしいのは、下図のようなy-xグラフで描かれる進行波が、t=0でこの状態であった場合、式に「マイナス」がつくということです。
このパターンは、過去25年間で複数回出題され、多くの受験生が涙をのみました。原点のy-tグラフが描ければマイナスになることは想像できるのですが、苦手な方には少しハードルが高い内容になるかと思います。
もし理由が分からず、お知りになりたい方は、メッセージなどで質問していただけたらと思います。