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名古屋「文化のみち」の近代建築物を見てきた②旧豊田佐助邸

橦木館があまりに見応えあったので、「文化のみち」ほかの施設にも俄然高まる期待。

つづいては、旧豊田佐助邸へ。ここは15:30に閉まるから早く行った方がいいとガイドさんに忠告をうけたのだ。

こちらも洋館と和館で構成されている

発明王・豊田佐吉(トヨタグループの創始者)の実弟である豊田佐助の邸宅であり、洋館は1923年(大正12年)以前、和館は1923年建築とのこと。

玄関より入って左側の応接室に入ると早速気になるものが。

トヨタのステレオ!?
TOYOTAと書いてある!

昨年2024年に修理して音が出るようになったらしいが、この日は担当者さんがいなくてレコードをかけてもらうことはできなかった。

換気口の鶴亀マークには「とよだ」の文字
シャンデリアの根元の装飾がデコラティブ
地袋に描かれたとぼけた味わいの絵。
和歌山県にある隅田八幡神社に伝わる国宝「隅田八幡神社人物画像鏡」の背面人物から抜粋されたとのこと。
1階洋館奥のカワイイ照明
階段で洋館の2階へ。階段脇に電話置き場コーナーがあった
2階に上がって、さらにもう少し上がる
洋館の2階は和室!でも廊下の外側は洋館!
洋館と和室の融合。不思議と調和がとれている。
カーテンレール上部の模様は和っぽい?
この波型連子のつくりが見事。

この洋館2階の雰囲気好き〜。住みたい。

2階にある最新トイレと旧トイレ

1階に戻って和館のほうへ。

洋館側にあるガス灯と和館側の照明。
さりげなく色々と見所の多い和室
猫間障子
好物の「山本海苔」をいれていたという小箪笥

さらに2階の和室へと。

これは洋館2階からみた和館側。
風通しの良い夏障子。
季節によって障子を変える、ていねいなくらし
金ふすま
扇風機は社員寮として使われていた時につけられたとか。

ふすまの引き手が部屋ごとに異なり、全14種類あるとのことだが、撮影できたものだけ紹介しよう

亀の甲羅のような六角形に鶴
なんの葉っぱかな。ハート型
どれも凝ってて可愛い

全体が撮れなかったけど、奥の方にあった扉

トイレも多い
新旧手洗いが並ぶ。
この衛生陶器についてる商標は、東洋陶器株式会社(のちのTOTO)が1917年から1921年に使用していたもの。

館内の随所にこだわりが感じられ、凝ってるな〜と思うも全体的に派手さはなく落ち着いている。兄の佐吉に比べると控えめだったというお人柄が出ているようだ。
また、和館は棟上げ式前に 関東大震災(1923年、大正12年9月)が起きたので、急遽設計を変更し耐震補強の構造となっている。

玄関ポーチ。床のタイルも手前と中とで対になってて地味におしゃれ

当時はこの辺りに豊田グループの方々が住んでたが邸宅が残ってるのはここのみ。今は名古屋市が所有者から無償で借りて一般に無料で公開してくれていて、ボランティアガイドさんが丁寧に説明もしてくれる。
当時であれば決して私のようなド庶民が足を踏み入れることは叶わなかったであろう豊田一族の邸宅に、こうして入ることができるのはありがたいことだ。

すぐ隣にある旧春田鉄次郎邸は、この旧豊田佐助邸を見た後だと物足りないかもとガイドさんに言われたのと、時間がなかったので外観だけ。

アプローチの石畳が素敵
洋館側はレストランとして営業してるっぽい
奥に和館の入り口が。

最後に、二葉館へと…!つづく。








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