ゲーム音楽のたしなみ_初級

第6回「悠久の風」


みなさんこんにちは!ゲーム音楽大好き!ぶっとびです。

数あるゲーム音楽の中から一曲取り上げ、その曲のどこがどう素晴らしいのかを語る…それがこの「ゲーム音楽のたしなみ」シリーズでございます。

ゲーム/音楽に詳しくない方でも楽しめる内容になっておりますので、どうぞ最後までお付き合い下さい(*´∀`*)

さてさて第6回は、今まで取り上げていなかったとっても有名な作曲家さんのこの曲!



「悠久の風」(by ファイナルファンタジーIII)



【基本情報】

ゲーム名:ファイナルファンタジーIII(通称:FF3)
ハード:ファミコン
ジャンル:RPG
発売年:1990年
作曲家:植松伸夫
CD情報:Amazonの詳細ページへ


(※必要なさそうだったので今回はタイムラインの画像はありません。)


いやー素晴らしい…!
目の前に広がる世界、吹き抜ける風を感じられる、正にワールドマップに相応しい曲ですね。
タイトル「悠久の風」が本当にしっくりきます。
メロディの伸びやかさがまた悠久を感じさせますね。


この曲はメロディ・ベース・副旋律3本によって構成されています。
ファミコンは同時に発音できる音の数に制限があって、最大4つまでしか同時に音を鳴らせません
そんな中で楽曲を作るのが当時の苦しみでもあり、楽しみでもあったわけです。

この同時発音数の制限によって、副旋律の動きが生まれたのではないかと思います。
副旋律の「タラララララ↓ タラッタッタラ↑」というフレーズ、とても特徴的ですよね。
このフレーズがこの曲全体を司ってると言ってもいい。雰囲気を担ってると思います。

そしてこの副旋律を活かすベース。副旋律がたくさん動くからこそベースは控えめに。
ロングトーン(持続音)のメロディラインとのバランスもばっちりです。
いや、もしかしたらメロディ、ベースが決まってから副旋律が出来たのかもしれない…。
つまり3者が絡まり合ってそれぞれを支え合っているのがわかります。
3つのラインがバランス良く働いてるんですね。
どれか一本の線がちょっと違っただけでかなり印象が変わるでしょう。


それからイントロ。
イントロのあの副旋律に「ディレイ」というちょっとした音響効果が掛かってます。
音を遅らせて発音させるエフェクトなのですが、簡単に言うと、最初のイントロだけお風呂で聞いてるみたいな印象になってませんか?笑
これがディレイの効果です。
この効果によって世界の広がりを感じることができます。
洞窟や街からワールドマップに出てきて、このイントロが流れる。広い世界を印象付けるのに最高の演出です。
こういうさりげない演出も大事な要素なんですね。


個人的には、このいわゆる「ピコピコ音」が想像の余地を残していて良いと思います。
また想像させるだけの力をこの楽曲は持ってるんですよね…!
いやー素晴らしい。


植松さんの楽曲は本当構成力が素晴らしいと思います。
余分なものは何もない。スッキリとしている中にもドラマを感じる。

音数が多い=すごい曲、というわけでは無いんですよね。
シンプルな曲にはシンプルな曲なりの難しさが、複雑な曲には複雑な曲なりの難しさがある。
どちらにせよ素晴らしい曲は素晴らしいし、人の心に残るかどうかという点と複雑/シンプルっていうのは関係ない。

シンプルな曲の美しさを感じることのできる一曲だと思います。

FF3は2006年にDS用にリメイクされました。DSバージョンの「悠久の風」はこちら。



さて今回はファミコンの曲を取り上げてみましたが、いかがでしたか?
初めて聞いた方も、懐かしく感じた方もいるのではないかと思います。
ちょっとしたことでもいいので感想いただけると大変嬉しいです(´ω`*人)

しかし時間がかかってしまいましたね…。シンプルな曲だからか文章に起こすのが思ったより大変でした。
次はどなたの何にしようか!うきうき考え中ですー!

最後までお読みいただきありがとうございましたー!
次回もよろしくお願いいたしますヽ(*^ω^*)ノ



ぶっとび


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