第３回「滅びし煌めきの都市」
みなさんこんにちは！ゲーム音楽大好き！ぶっとびです。
この企画は、ゲーム音楽大好きなぶっとびが「ここ最高だよね！」というところを挙げながらオススメの楽曲を紹介する企画でございます。
「全くの初心者です」という方から「ゲーム音楽に慣れ親しんだ方」まで楽しめると思いますので、どうぞ最後までお付き合い下さいませ！
第３回となる今回は、前回と同じ年に発売されたゲームから、この曲です。
「滅びし煌めきの都市」（by 聖剣伝説 Legend Of Mana）
【基本情報】
ゲーム名：聖剣伝説 Legend Of Mana（略称：聖剣LOM）
ハード：PS
ジャンル：RPG
発売年：1999年
作曲家：下村陽子
CD情報：Amazonの詳細ページへ
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今回はある意味ゲーム音楽らしく、ループする曲を選んでみました。
うあーこの曲すごく好きなんですよ…！この絶妙な世界観…！
どこか遠い地の物語を聞いてるかのような、絵空事のような曲。
切なくて儚くて、どことなくちょっと冷たさも感じます。
人間味を感じないというか、血が通っていない冷たさというか。
あとちょっと箱庭のような閉鎖的な感じもしますね。
「うつろい」といった言葉もイメージとしてあるかなぁ。
全て私の主観ですが、どこか共感出来るポイントがあるのではないでしょうか？
楽曲、楽器構成はいたってシンプル。
ピアノとハープの伴奏の上に弦楽四重奏（バイオリン２本、ビオラ、チェロ）が乗ります。
メインメロディである一本のフレーズが、少し姿を変えて、楽器を替えて重なっていく。
楽曲全体を通して雰囲気は一定に保たれたままです。
同じようなことを繰り返す楽曲だからこそ、微細な変化が重要になってきます。
この「同じことが繰り返す」というところが最大のミソです。
同じことが続くから、今までもこれからもずっと続いていくんだと思わせる。そこが絵空事っぽさを演出してるんだと思います。
でもその「同じこと」は決して「全く同じではない」。永遠に続くようでいて、そうではない。繰り返されるということ、その無常さ。
そこが「うつろい」を感じさせるんじゃないかと思いますね。
そしてテンポが遅すぎないのも大きなポイント。
しっとりなりすぎず、適度に進んで行く。でも決して早足ではない。時間の経過を感じる程度の速度。
楽曲の軸となっているのはピアノとハープの伴奏です。
一定のリズムで同じような音型で鳴っていることと、その音色が機械的で無機質な印象を与えます。
そこが「人間味を感じない」「冷たさ」をイメージさせるのではないかと思います。
感情を表現することも勿論出来ますが、逆にどこまでも無機質でいられるこの二つの楽器。
この２本の線が織りなす規則的な模様がとても美しいんですね。
また、ループの仕方が良いですね。
[1:33]でループするかと思いきや、前半の一番最初のピアノ＆ハープの上にチェロが乗っているという。そして[1:56]で本当のループというさりげなさ！
この一行程のおかげでループが新鮮な気持ちで聞けるんですよね。いつの間にか繋がっているという。
後半は、ずっと足踏みしているかのように同じフレーズが鳴っている中で、違う和音が出てくるという構成。変わらないようで変わってる。
前半の伴奏もさりげなく変化があるんですね。
ピアノ伴奏が止まったり、弦のピチカート（弦を爪で弾く奏法）が入ったり。
また、後半に入る時はパッと放されたみたいな。
それまで低く鳴っていたチェロが突如消え、高い音によるフレーズが鳴りますね。
この低域から高域へのコントラストが効いてます。
ここでコアな話を一つ。この「楽器の音の消え方（響きの余韻）」についてです。
[0:50]でバイオリンがいなくなるときはリバーブという響きの成分がたっぷりあるのに対し、[1:01]で消えるチェロには全然リバーブが掛かって無いんですよね。
バイオリンはスーッと遠くに消えてしまうような印象になりますが、対してチェロは突如目の前から消えたような印象になります。
これがまた「パッと放されたみたいな」感覚を作り出していると言えるでしょう。
同じメロディ、伴奏形、リズム。途中で打楽器が入ってくるなどの音色の変化も無く。ずっと同じで変わらない雰囲気。
そんな中でさりげない、微細な変化がある。
この「不変」と「変化」のバランスが素晴らしい一曲です。
この曲はオーケストラアレンジもされていて、こちらもまたすごくいいんですよ…！
オケバージョンの方もよければ是非聞いてみてくださいね。
こっちのバージョンも今後取り扱うつもりでいるので、今回は動画を貼っとくだけにしておきます。
今回の記事は感覚的なものへの理由付けが主な内容になりましたが、いかがでしたか？
次回はもう少し昔のゲームから一曲選ぼうかと思ってます。スーファミあたりのつもり。
では、最後までお読みいただきありがとうございましたー！
ぶっとび
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