TOKYO四畳半キャンプ F-018 山小屋でドラムを鳴らした話
昨年、自分の歌録りで山小屋を使ってみて感じたのが「録り音から嫌な音がしない」ってことでした。その時は色々試行錯誤した結果ほぼ全曲東京で録り直ししたのですが、その時に気づいたことがあってこのたび友人たちにヘルプをお願いして山で生ドラムを叩く実験をしたのでした。
まずは屋外から。山奥とはいえ、かなり音が響きます。休日には修験者の法螺貝の音が聞こえるのでどうかな?と思って試してみましたが、やっぱり村に降りても聞こえます。遠くでリズムが鳴ってて「山でなんかやってるな」と分かる程度ですが、、、うん、屋外使用はやめておこう。
次に屋内に移動。山小屋の中は全て木なので当たり前といえば当たり前なのですが、、、とてもウッディーな音がします。なんともいえない柔らかい反射。そして、山小屋は山小屋だけあって屋根が三角です。通常、音は部屋の隅の四角い角に溜まってそれが変なピーク(特定の音だけが耳に痛い)が出るのですが、山小屋は屋根が三角なのでそういった嫌な音がしません。歌を録音した時に歌の周波数で反射音に問題がないのはわかってましたが、今日はドラムです。キックからシンバルまで幅広い音が爆音で、、、ええと爆音で鳴ります。そう、心配なくらい(笑)。
まずは適当にドラマー氏に置いて叩いてもらって、エンジニア氏と僕は部屋をうろうろして部屋の特徴を掴みます。その場で感じた特徴を二人で話して感じ方が一致したのでここだという位置にドラムを移動。マイキングも何度か試していきます。
で、、、わりとすぐ思い通りの結果が出ました。いやあ、、、素晴らしい。。。ドラマー氏に叩いた感触を聞くと「ちょー気持ちいい!なにこれ?」という反応。予想以上にいい響きが録れて、プライヤーが気持ちよくなれて、、、って最高です。しかもなんの音響対策もせずにせーので鳴らしただけで。
正直、ビリビリと何かがビビる音が結構入るかな?とドキドキしていましたが杞憂でした。素晴らしい。
そして僕は村まで下りてドラマー氏がぶっ叩いている音を聞こうとしましたが、なんとドラムの音は全く聞こえませんでした。そう、山小屋は結露防止と断熱のため全て二重窓になっていてサッシも木製で、という作りが全ていい方向に働いているようです。これは、、、24時間ぶっ叩けるじゃないですか!
◼︎今回わかった主なポイント
1. デッドなスタジオと違って上下左右の全てが木で音の返りが気持ち良い。主観だけで言うと日本の音じゃないです、これ。
2. 周囲に人がいないため遠慮なくぶっ叩けます。
3. 録り音の良さはエンジニア氏の腕はもちろん、電源の要因もありそう。周囲に全く建物などがなく電源がそもそもクリーン。
4. 山小屋の中も冷蔵庫やエアコンなどがないので電圧が大きくブレず、LEDやスイッチング電源のものも使用していないので高域がきれいに録れる。テンション、激上がりです。これ、ちょっとすごいことになるんじゃないの???こんな音が録れるスタジオは正直そんなにないんじゃない???
録音で疲れたらその場で倒れてもいいし、外に出たら自然しかないし、車で10分くらい走れば24時間買い物もできるし。。。
自分が自由にできるスタジオは昔からずっとほしかったけど防音するって行為にずっと違和感があって、いや待てよ、防音じゃなくて人が居なかったらいいんじゃないの?って思ってたんです。で、今回、沢目的で山小屋を手にしたらスタジオまで付いてきた、というのが今の状態。
面白くなりそう。面白くしてやろうぜ。