海沿いを歩く、薬王寺から平等寺へ
四国遍路23番札所の薬王寺から、22番札所の平等寺へ、海沿いを通常と逆の順番で歩きました。
前日のお宿から、薬王寺さんの近くの駅まで路線バスで行きました。
朝ご飯がまだだったのでバスの運転手さんにコンビニの場所を聞いたら、駅の反対側のコンビニまでずっと付いてきて、案内してくださいました。
四国の方は、お遍路さんに大変親切です。
コンビニを出て、薬王寺さんの方へ歩いていくと、屋根の上にアンテナのようなものが立っている朱塗りの塔が間近に迫ってきました。
遠くに見える海に沿って、平等寺さんを目指してこれから14キロ歩くんだなぁと、思いました。
10分ほどで、海のすぐ近くまで来ました。
潮の香りがしました。
久しぶりに海を見た気がしました。
津波に備えた工事が、港のあちこちでされていました。
きれいな砂浜があったので、お遍路道ではありませんが、歩いてみました。
砂浜に黒いシート?
ウミガメがここに卵を生んだので、踏まないでねということのようです。
60日くらいで孵化するようなので、お盆前には子ガメが海に帰っていく姿が見られるのでしょうか。
砂浜から、海を見下ろす道路に上がり、海を眺めながらひたすら歩きました。
老夫婦のわれわれには、チョットこそばゆい感じのところを通り過ぎました。
海岸の岩が波に削られ、トンネルになったところがあるようなことが地図に書いてあるので、道から外れ、降りてみました。
(寄り道ばかりしてます)
こういったトンネルは、正しくは海蝕洞門と言うそうです。
イタリアの有名な青の洞窟は、これが深く大きな洞窟になったもの。
波が来るたびに大きな音とともに、飛沫が上がるのが面白くて見てました。
こんなことばかりやっていたんでは、いつお寺に着くのか分からないので、また元の道に戻って歩きました。
実は、この辺で道に迷いました。
お遍路の反対周り(逆打ちといいます)は、案内板が反対向きだったりして気づきにくく、ともすると見逃すことを知りました。
お弁当を食べてからは、海から離れて山の中を歩きました。
見なれない樹がありました。
カクレミノという名前だそうです。
温かい地方の海沿いの日陰に生育する樹だそうです。
花がチュッパチャプスに似ている気がしました。
シオカラトンボに似ていますが、シオカラトンボよりも小さなトンボです。
すぐ近くにメスもいました。
しばらく歩くと、
柱のような句碑が並んで立っていました。
お遍路さんに因んだ俳句の書かれた俳句の道だそうでした。
暑かったので、思わず納得しました。
足元にはキノコがありました。
霊芝でした。有名な漢方薬です。
平等寺まで全部歩くと20キロあるので、途中の駅で汽車に乗りました。
途中、きれいな砂浜の駅に停まりました。
駅のすぐ前が砂浜です。
西日本でも最も水のきれいな海水浴場の1つだそうです。
地元の方々が資金を出し合って作られた駅で、夏の1ヶ月間だけ汽車が一日3回停まります。
3つ目の駅で汽車を降り、しばらく歩くとお寺に着きました。
幸い熱中症にはなりませんでしたが、足にまめができました。
長い記事にお付き合いいただきありがとうございました。