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アフロヘアー


ポスターより

この写真は、NHK「あさイチ」の副島淳さんや、パパイヤ鈴木さんではありません。

これは五劫思惟(ごこうしゆい)阿弥陀如来という名前の仏様です。

これは、法蔵菩薩様が、阿弥陀如来になる前、五劫という果てしなく長い時間、皆を救うためにどうしたら良いのか考えているうちに、髪が伸びてしまったお姿なんです。


五劫思惟阿弥陀如来をまとめた「みくが歩く」さんのアメーバブログを拝見すると、全国にある五劫思惟阿弥陀如来は、判明しているだけで28体だそうで、そのうち半数以上は屋外で祀られている石像だそうですから、あまりお馴染みでない方も多いかと思います。

私は、以前からこの五劫思惟阿弥陀如来様が好きで、今まで奈良の東大寺や和歌山の道成寺などいくつかのお寺でお会いしてきました。

今回、京都市の地蔵院(通称椿寺)さんで特別に初公開されていると知り、この五劫思惟阿弥陀如来様にワクワクしながら会いにいきました。


地蔵院 くわがた地蔵というお名前のお地蔵様が突き当たりの地蔵堂にいらっしゃるので地蔵院
本堂 ここにご本尊の五劫思惟阿弥陀如来様がいらっしゃいました。


地蔵院 五劫思惟阿弥陀如来坐像
絵葉書より

お寺の説明では、このお像は奈良の東大寺からもたらされたもので、東大寺の僧、重源上人が宋から持ち帰った3体のうちの1つだそうです。
五劫の「劫」とは、極めて長い時間のことで、『無量寿経』によると、大きな岩を百年に1度やってくる天女がその衣でひと撫でしてその岩がすり減るまでの時間が一劫だと書かれています(天女が撫でるよりも、天女がいない間、太陽の熱や風雨で風化している気がしますが・・・)

ご本尊様まで少し距離があり、細かなところは分かりませんでしたが、ふっくらしたホッペ、「あっぷっぷ」をした時のような口元の、大変親しみやすいお顔でした。


隣の観音堂にいらした十一面観音様 
うっすらと包み込むような微笑み
ポスターより

帰りは二条城の辺りまで散歩しましたが、何でもない路地にも、お寺があるなぁと思いました。

まだまだ、京都には公開されていない仏様があるのだろうなぁと思います。