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キカラスウリとスズメメガ

散歩をしていたら、キカラスウリの花が咲いていました。

キカラスウリのように、スズメガに受粉を頼っている花のことをスズメガ媒花と言うそうです。

主なスズメガ媒花は

カラスウリ サギソウなどランの仲間、オシロイバナ マツヨイグサの仲間 テッポウユリ スイカズラ

昼間のキカラスウリ


スズメガ媒花の特徴は、
① 夕方から夜に咲く(夜行性のスズメガが花粉の送粉者だから)
② 甘い香りがする(暗いところでもスズメガに花の場所がわかるように)
③ 花筒が長い(大量の蜜を蓄え、長いストローのような口吻を持つスズメガに吸いやすい構造)
④ 白ないしは黄色い花(月明かりの中でもスズメガが花を見つけられるように)

オシロイバナ 花筒が長いですね
シジミチョウでは蜜が吸えないかも
テッポウユリ


スイカズラ

スズメガは、1秒間に70回程はばたき、時速50kmで飛び、訪花しているときは、空中でハチドリのようにホバリング(停止飛翔)もします。

昼行性スズメガの1種 ヒメクロホウジャクがホバリングしながら口吻を伸ばして、蜜を吸っているところ

このようにスズメガはとても運動量が多いので、たくさん栄養をとる必要があります。

スズメガ媒花には、他の花に比べて、大量の蜜が蓄えられているのだそうで、それがスズメガが好んでこれらの花を訪れる理由のようです。

(調べる中で、カラスウリを訪れていたことが写真で確認できた夜行性のススメガ)

エビガラスズメ
ホシホウシャク
ブドウスズメ
セスジスズメ
シモフリスズメ

スズメガが来てるかなぁと思い、夜、キカラスウリを見に行きました。

夜のキカラスウリ


昼間よりも花弁の先の糸のようなものがピンとしていて、もしゃもしゃしてない。

月の明かりにうっすらと浮かび上がる白い花からは、なんとも例えようのない香りがしていました。

それにしても不思議な花です。

目立たせるためとはいえ、どうして花弁の先がこんなふうにレース状に裂けているのかなぁ?
などと思いながらキカラスウリのことを調べていたら、

キカラスウリの花言葉は
  「平凡の非凡」!
でした。

キカラスウリは、カラスウリに似ていますが、葉っぱに毛がなくて、ツルツルしてる。

また、昼間花が咲いていればキカラスウリです。(カラスウリの花は明るくなるとしぼんじゃう)

キカラスウリの実

秋になると実がなりますが、

実が黄色ならキカラスウリ、
朱かったらカラスウリです。

根っこには良質のデンプンを蓄えるので、江戸時代からベビーパウダー(天瓜粉)として使われていたようです。