レンギョウは、ワカンナイ
今、家の周りでは、あちこちで、レンギョウの花が咲いています。
公園では、さくらの花や、ユキヤナギと一緒に植えられていることも多く、しろ、きいろ、ピンクのコントラストが本当にキレイだなぁって思いながら、いつもボーと見てました。
しかし、ボーと見てる場合ではなかったようです。
レンギョウはみんな一緒だと思っていましたが、それは、とんだ大まちがいだったことに気づきました。
下の2つの写真をご覧ください。
2つのレンギョウは、どこが違うか、お分かりになりますか?
違いに気づかれましたか?
そうなんです。
花びらが細いレンギョウと、花びらに丸みがあるレンギョウとが、あるんです。
慌てて調べてみると、レンギョウには、
1、レンギョウ
2、シナレンギョウ
3、チョウセンレンギョウ
4、ヤマトレンギョウ
があることが分かりました。
見分け方のポイントは
①花びらが丸いか、細いか
②葉っぱが丸いか、細いか
③花が先に咲くか、花が葉っぱと同時に咲くか
④枝が上に伸びるか、横に伸びるか
⑤花の真ん中で、雌しべが飛び出てるか、雄しべが飛び出てるか
⑥枝を縦に割いた時、はしご状の仕切りがあるか、ないか
でも、実際に見てみると、これでは、見分けるのが難しいことが分かりました。
というのも、
例えば①の、「花びらが丸いか細いか」では、シナレンギョウと、チョウセンレンギョウは区別できませんし、
②の、「葉っぱが細いか太いか」は、花が咲いてるときにはレンギョウ、チョウセンレンギョウ、ヤマトレンギョウは、葉っぱがあまり出てなくて区別できないのです。
③の、「花が先に咲くか、葉っぱと同時に咲くか」も、ちょっと葉っぱが出てきたときは、分かりにくいんです。
花が終わりに近づくと、こんなふうに花が先行する種でも葉っぱが出てきます。
④の、「枝が上に伸びるか、横に伸びるか」は、ほとんど決め手になりません。
何故なら、ほとんどの町中のレンギョウは、横の枝を刈り込まれていて、上に伸びる枝ばかり残されてるので、樹形が同じ感じになっているのです。
枝が横に伸びているのが、少しお分かりいただけますか。
これは、植物園なので、例外的に、本来の姿で成長しています。
更に⑤の、「雄しべと雌しべの違い」にいたっては、花によっては、同一種でも雄しべが長かったり、雌しべが長かったりするらしくて、全く決め手にならないことがわかりました。
じゃ、どうすればいいんだ、枝を割けとでも言うのかと、思っているとき、最後の希望をも打ち砕かれる文章に出会いました。
「近年、チョウセンレンギョウ、シナレンギョウの良いところを取り入れた交雑種が作られ、植えられている」
ガビーン
中間の特徴を持つレンギョウが登場してるんですね。
こうなったら、もう信じられるのは、植物園だけだ!
そこで、正確な写真を撮ろうと植物園に行ったのですが、
?????
ん?
どう見ても、シナレンギョウのところに、レンギョウの札が立ててある。
植物園が間違えるはずないだろう、専門家なんだから。
とは思いましたが、念の為、問い合わせてみたところ、数日後にお電話があり、「枝を割いて確認しましたが、間違っていました。レンギョウと表示していた株は、シナレンギョウでした」というお答えでした。
ガビビビビーン。
ガラガラガラガラガラ(信じていたものが崩れた音)
長い記事にお付き合いいただき、ありがとうございました。