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壺阪寺 大観音石像
壺阪寺は西国三十三所の第六番札所であり、本尊十一面観世音菩薩様の参拝に来られる方が多いお寺ですが、私が好きなのは、本堂から離れた所に立っておられる高さニ十mの石造りの観音様です。
大きな仏様はどうしても大きさを最優先にした大味な感じになりがちですが、この観音様にはそんな感じは全く無く、反対に初めて見上げた時思わず見とれてしまい、自然に手を合わせていました。観音様の表面の石の縞模様がとてもきれいで見飽きることがありません。
境内にはこの他にも沢山の石像やレリーフ等があり、それらは皆、このお寺が行ってきた、ハンセン病患者救済活動をはじめとする国際奉仕活動に対して、インドより贈られたものです。
これらの石像等を回るスタンプラリーをすると、先代の住職が書かれた短冊を頂けますが、そこには「慈眼視衆生」と書かれています。これは(慈しみの眼でみんなを視る)という意味だそうです。
入口で拝観者に渡される朱色の散華にも「心の眼を開いて」「思いやりの心を 広く深く」と書かれています。
さらにその入口の隣には、このお寺が運営されている、目の不自由なお年寄りの為の施設があります。
このお寺に来ると人の優しさを感じます。そして、お寺さんは本来、人の苦しみを癒やしてくれる場なんだと改めて思います。