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荷主が運送会社と安く契約を結ぶ3つの方法
さて2024年4月から運送業に適用される労働時間規制や物価高騰により、運送会社から運賃値上げの要請をされている荷主さんもいらっしゃるのではないでしょうか。
それではどのように荷主さんは運送会社と付き合えばいいのでしょうか。
今回は3つの方法を提案させていただきます。
1.時間指定をしない
2.実運送事業者と契約をする
3.できるだけ出荷をまとめる
1.時間指定をしない
以前に記事として朝8時着指定が問題を起こしているという記事を書きました。
なぜ時間指定をしないことが運送会社と安く契約を結ぶことにつながるのかということを例を挙げて説明をします。
例えば同じ日に2つの運送の仕事があったとします。
どちらも朝8時着だった場合、トラックは2台必要になります。
しかし時間指定が無く、1台のトラックで1日に2回配達ができればそのトラックの売上は2倍になります。
荷主さんは着荷主さんと話をして、配達時間指定を無くすことで運送料金をやすくすることが出来るかもしれません。
2.実運送事業者と契約をする
実運送事業者というのは実際にモノを運ぶ運送事業者のことです。
多重下請けはどんな業界にもあるかもしれませんが運送業でも深刻です。5次、6次といった下請けも当たり前にあり、実際にモノを運ぶ会社には荷主が元請けに支払った運賃の3割、4割安い運賃しかもらえていないということがあります。
特にトラックを持っていない運送会社とお付き合いしている荷主さんは要注意で多重下請けになっている可能性は大です。
実運送事業者さんとお付き合いをすることで良い条件で契約することが出来るかもしれません。
また、国が多重下請けを是正しようという動きがでてきています。今後、法制化される可能性がありますので、そういった意味でも実運送事業者と取引をしておいたほうが良いと思います。
3.できるだけ出荷をまとめる
運送はできるだけ量をまとめたほうが運賃が安くなる傾向があります。4t車より10t車、10t車よりトレーラーといった感じで同じ距離を走った時に製品1個あたりの運送単価は安くなります。
週3回に分けて出荷していたものを週1回に集約するようなことができれば単価が安くなります。
出荷をまとめたいけど自社だけでは出荷量が限られているという荷主さんもいると思います。今後は他社との共同輸送という話も出てくると思います。
物流の領域は「競争」ではなく「協調」になっていくでしょう。
まとめ
上記の対策は何かものすごい設備投資が必要なわけではなく、工夫をすれば出来ることだと思います。
そして物流の課題解決には荷主、運送会社がバラバラに考えるのではなく、荷主と運送会社が一緒にアイデアをだしていくことが重要であると考えます。