熱交換型換気システムは省エネ?

熱交換型換気システムとは、排気の熱を給気に移すシステムを言います。
熱交換器を通すことで排気と給気の熱を交換します。
熱を交換することで給気の温度が上がり省エネになります。
また、給気の温度が上がることにより冷気による気流が少なくなり、体感温度も上がります。

熱交換型換気システムは熱交換器を通す必要があるため、通常は第1種換気となります。

熱交換方法には顕熱交換式全熱交換式があります。
顕熱交換式は熱だけを交換しますが、全熱交換式は熱と水蒸気を交換します。
全熱交換式は住宅内の湿度を一定に保つのに効果がありますが、熱交換システムによっては水蒸気だけではなく他の気体(二酸化炭素など)や化学物質なども交換してしまうものがありますので、この場合は換気量を多くする必要があります。
最近の熱交換ではガスバリア性がある透湿膜を使用しているものがあり、水蒸気のみが交換されるようになっているものもありますが、換気システムに多少のリターンがある場合があります。

熱交換換気システムは熱交換の効率が非常に重要です。
熱交換効率が低いと、高価で手間のかかる熱交換換気システムを設置する意味がなくなってしまいますので、できるだけ効率の高い機器を選択してください。
なお、カタログに書かれている交換効率は一定の条件下の効率なので、実際の効率とは異なることがありますので注意が必要です。

熱交換の効率を高くするためには

熱交換換気システム自体の効率も重要ですが、住宅の気密性能が非常に重要です。
すき間が多い住宅ですと熱交換器を通らず、すき間からすき間へ抜けていく空気の割合が多くなります。

住宅の気密性能は相当隙間面積(C値)で表しますが、C値が1cm2/m2でも20%以上の空気は換気システムを通りません。

熱交換の効率を高くするためには、C値が0.3以下にする必要があると言われています。

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