比較せず面白いって思えたら推しでいいかな
推しって言葉、あんまり好きじゃない。
私が好きなのがアイドルなら良かったんだけど、なにせお笑い芸人なものだから推しと言う概念に当てはめきれないことが多々ある。
好きだったら推し?ライブにたくさん行ってれば推し?推してる芸人がいるなら全公演観に行くべき?
わかんないわかんない!わかんないよー!!
以前言われて衝撃的だったのは
「推し以外のお笑いライブに行ったら推しに嫌われるから、推しの出てないライブには絶対に行かない」
という言葉だった。
目から鱗。
鱗というか、あまりの衝撃に眼球も脳も全部出た。
ホストか……?
ホストなんか?芸人って……。
ホストクラブでは永久指名といって、同じ人を毎回指名しなくてはいけないシステムがあるらしい。
「空気階段の踊り場」でもぐらさんが言ってた。
えっ、でも、えっ、お笑いでそんな、えっ?
大都会東京。
こんなにたくさん芸人さんがいて、こんなにたくさん劇場があって、こんなに安くいろんなライブが見られるというのに、推ししか観ない……?
しかも理由が「推しが悲しむから??」
一途すぎて引くわ!
私自身いままで、多くはないけどいろんなライブに行って、いろんな芸人さんのネタやトーク、コーナー、ユニットコント等々を観てきた。
そんな私が今になって後悔してることがあるとすれば
もっといろんなライブを幅広く観ておくべきだったー!!!
てこと。
私はヨシモト∞ホールに通い始めてもう6年くらい。
∞ホールに通うようになった最初の頃はテレビ番組「うつけもん」で観て大好きになった、相席スタートのライブにしか行ってなかった。
マジでバカ。
面白い芸人さんいっぱいいたのに。
ホントにバカ。
めちゃくちゃ損してた。
いや、相席スタートのライブは当時からずっと面白いよ?!
でも、でも、相席スタートのトークライブでよく名前が出てくる芸人さんのライブも観に行ってみたら良かったー!!!
当時は推しという概念もなく、ただ好きだから相席スタート観に行ってるだけと言う感覚で、ぶっちゃけただの無知。一途だとか、リアコだとか、そう言う感じとは一線を画す無知。
アホ。
悔しい。
今はその頃を取り返すかのように、ちょっとでも気になったらライブに行ったり配信を買ったりしてチェックしている。
楽しい。
どのライブもめちゃくちゃ面白い。
たまに嘘みたいにウケなくて、芸人さんたちが「本当にすみませんでした!」と謝ってるのも見たことあるけど、まぁそれはレアだし、それはそれでイジワル心でニヤニヤできてしまう。
どんなにいつも面白い芸人さんでもウケないときもあるんだなぁと知れば、笑わせるということの難しさに気付いたりもする。
プロってすげぇー!て思える。
いや、まぁ、お金払ってるから笑わせてほしいけどね。
たまにだからニヤニヤで済むんですけれども。
自分で縛りをつけて悦に浸って、出待ちでのお話やラジオのふつおたとして読まれて一途さを褒められたところで、別にファンはお前だけじゃない。
安心しろ。
見逃したライブと全く同じライブなんて二度とない。
いまは配信なんて便利なものもあるけど、でもやっぱり会場で観る生のお笑いに勝るものなんてない。
本も映画もいっぱい観たほうがいいとされているけれど、そこに私はお笑いライブも付け足したい。
いっぱいいろいろなお笑いがあるって知ると、視界も世界も笑いのツボまでもがぐーんと広くなる。
知れば知るほど、好きなお笑い・好きじゃないお笑いが出てくる。
好きじゃないお笑いが実は「自分には面白さが理解できていないだけ」と気付くと悔しくなる。
悔しすぎてネタを分解して考えて、これがどうして面白くなるのだろうかと考え始めたら、もう立派なヲタクだ。
好みは未だにあるけれど、面白い・面白くないとは別だと気付けたら、だいたいどんなお笑いライブも楽しめるようになっていた。
比べずに、自分が好きならそれは好き。
比べて誰かを貶めたら、それはまだお笑いを語るに値しないぞ。
推しかどうかの定義はまだ分からないけど、私はヨシモト∞ホールの看板芸人さんたちが好き。
勿論、∞ホールを既に卒業している相席スタートも好き。
吉本じゃないけどバカリズムさんも鳥居みゆきさんも好き。
他にも好きを挙げたらキリがない。
今年のキングオブコント前、週3回くらい劇場に行っていた。
財布とフットワークだけは軽い。
帰り道の心も軽くなるから、まぁいっか。
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