『新しい野良犬／ニューストリートドッグ』出演者インタビュー｜髙橋慧丞
2024年7月11日（木）から15日（月・祝）にかけて、中野にある元クリーニング屋のオルタナティブスペース「水性」にて上演する『新しい野良犬／ニューストリートドッグ』。
『新しい野良犬／ニューストリートドッグ』は、2024年2月にバストリオが開催したWSオーディション『十回転』で出会った人たちとつくる新作公演です。
今回は、出演者の髙橋慧丞さんにインタビューを行いました。
髙橋：髙橋慧丞と申します。普段は会社員やっておりまして、舞台に出たことが1回だけあります。
今野：バストリオは何回見たんでしたっけ。
髙橋：今までで多分3回みてて、初めてみたときにすごい衝撃を受けたんですけど。ひとつの公演時間の中に、すんごいたくさんのことが起こるんですね。で、それがなんで感動するかとか、初めてみたとき全然わかんなくて。今もわかってないんですけど、出演者として参加しててなんかその分、そこに出てる人たちの、なんて言うんですかね、出てる人たちの時間っていうか。互いに過ごしてる時間みたいなのが、すごい重層的に乗ってるっていうか、だから、そういう風にみえたんだなって。
今野：クリエーションについてはどうですか。
髙橋：2、3人のグループに分かれて散歩して、で、そのとき撮った写真とかそのとき感じたことを元に、場面を立ち上げていくみたいなことをやってるんですけど。自分が場面を作っていくことになったときも、相当、自分の感情が乗るなというか。感情を乗せたうえで、それをばらして舞台にしていくんですけど、なんか、そういう作業がすごいあるんで、そういうものの積み重ねと配置とが、こう、ひとつの舞台でやるとこうなるんだなって。
今野：稽古しながら思ったという感じ？
髙橋：そうですね。
今野：共演者についてはどうですか。
髙橋：そうだな、やっぱそれぞれバラバラだとはやはり思いますね。それは当たり前のことですけど。今回はバストリオ以外のメンバーが僕含めて5人いるんですけど。（槌谷）颯晃くんって人がいて、彼はいちばん若くて、いちばんエネルギッシュ。それで彼が「感覚を開く」みたいなことを結構言ってて。それを本当に素でやってるっていうか。
今野：うん、素ですね。
髙橋：そうですよね。それがやっぱすごいなと思いますね。エネルギーがないとあれはできないと思います。
（吉田）萌さんは元々舞台でみたことはあったんですけど、今回、何回か一緒にグループになって作らせてもらって。やればやるほど違う面がみえてくるというか。本当にいろんな一面がみえてきて。かつ、萌さんの味が死なないままというか、むしろどんどん活き活きとしてきてる感じがありますね。
で、中林（舞）さん。ヤシさんは元々キャリアの長いプロっていうこともあって、やっぱりかなり自分のやれることというか、能力の把握がすごいできてる人だなと思ってたんですけど、それがだんだん壊されて、というか……。
今野：崩そうとしてますよね。
髙橋：そうですね、崩そうとしてる感じがだんだんみえてきてる感じですね。で、（つちや）りささんは、なんなんですかね、普段の感じがすごい入るというか。りささんもすごいフレンドリーな方で、話も面白いんですけど、それが舞台に出たときに、何で出てるんですかね。発話とかも、なんか全然違うこと言ってても普段の感じがすごい出てる感じがしてて、なんか、どんなバストリオの舞台になるのか楽しみですね。
今野：今日橋本さんと作った発表はどうでしたか。
髙橋：橋本さんは結構僕に質問してくれたんですけど、 僕が提示したものに対して。それは「周辺」のことではあったんですけど、結局今日の発表に繋がることだったってのが作っていくうちにわかって。その、必要な要素っていうかな、なんていうんですかね。
今野：実際に多分、興味のある場所を見つけているっていう感じだと思うんですよね。嘘では作れないと思うから。
髙橋：それがわかってるってことですよね。
今野：そうかもしんないですね。そこへのアプローチが早いなってことですよね。
髙橋：うん、めちゃめちゃ早かったですね。結局、積み上げたことが発表になるんで。橋本さんはそういうことをすごい、わかってるなと。
今野：めちゃくちゃシンプルだけどいい発表でしたもんね。
見に来てくれる方へ何かメッセージがあれば。
髙橋：まず会場になる中野区の水性、1回稽古で行ったんですけど。すごい良いところというか、道路に面した側がガラス貼りになってて、外が見えるような環境になってて。こういうところでバストリオをやると、めちゃくちゃいいんじゃないかなっていう期待が、観客をずっと続けてきた身として、観てみたい舞台にきっとなるだろうっていうことと、今回集まってるメンバーと僕はもう作ってて話したりしてるんで、そうですね、この人たちがその上に乗るってなると、もう本当に、とにかく今、僕自身としてはすごいワクワクしかなくて。
今野：お客さんみたいだね、一緒に出ますけどね。
髙橋：一緒に出るんですよ今回は。きっと楽しい舞台になると思うんで。ぜひお越しください。
髙橋慧丞
会社員。2018年頃から観客として様々な劇場に足を運ぶようになる。映画美学校言語表現コース「ことばの学校」基礎科・演習科第1期生。ことばの学校第１期生有志合同誌『tele-』vol.2・vol.3・vol.4に寄稿。パフォーマーとして、吉祥寺ダンスLAB vol.6／小野彩加 中澤陽 スペースノットブランク『言葉とシェイクスピアの鳥』出演。
Xアカウント：@TK_litcw
インタビュー：今野裕一郎
編集：坂藤加菜
『新しい野良犬／ニューストリートドッグ』公演情報
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「街をウロウロして集まってきたら目が合った瞬間噛みついて止まることなく走って辿り着いたそこは最も人間がいないと期待されている場所」
「子孫たちが街で繁栄、すれ違うそれぞれのイメージが宇宙から落下してくる」
「どこまでも走る犬たち、人間たちは歩いてそこへ向かう」
「風景みたいにね」
演出：今野裕一郎
出演：坂藤加菜 髙橋慧丞 中條玲 槌谷颯晃 つちやりさ 中林舞 橋本和加子 吉田萌
会期：2024年7月11日（木）〜15日（月・祝）
7月11日（木）20:00〜
7月12日（金）14:00〜
7月12日（金）19:00〜
7月13日（土）13:00〜
7月13日（土）18:00〜
7月14日（日）13:00〜
7月14日（日）18:00〜
7月15日（月・祝）13:00〜
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