この世に安心して生きていい理由
お釈迦様には本当は百歳の寿命があったそうである。それを二十年縮めて、仏法を学ぶ人が食べるに困らないよう「食分(じきぶん)」として残して下さった。仏教を学び実践する皆さんは食べるに困ることはないのである。
また、大徳寺開山の大燈国師の遺誡に「肩あって着ずということなく、口あって食らわずということなし」という言葉がある。大燈国師は悟って後、二十年間もの間乞食の群れの中で生活していた禅僧である。二十年間の乞食生活でも、飢えて死ぬことはなかった。
はたまた、一休さんがいよいよ危篤となった時、一休さんを慕う村の人たちが一休さんから一枚の手紙を受け取った。「本当に困った時にこの手紙を開けてみろ、そうすればその困難も解決する」と。
そして一休さんの死後、村人達がどうしても困ったことにぶつかった際、手紙を開いて中を読んで見ると、書いてあった言葉は「だいじょうぶ 心配するな なんとかなる」だった。