良いアイデアってどんなアイデア?
こんにちは。事業計画研究所です。
本日も「入門 起業の科学」田所雅之(日経BP社)の所感をレポートしていきます。
前回は、本書の目的である「PMFの達成」を目指すための4STEPを最後に紹介しました。
STEP1「アイデアを検証する」
STEP2「課題の質を上げる」
STEP3「ソリューションの検証」
STEP4「人が欲しがるものを作る」
それではさっそくSTEP1「アイデアを検証する」に行ってみましょう!
いきなりですが、ここでみなさんに質問です。
スタートアップや新規事業の立ち上げにおける「良いアイデア」とはどんなアイデアでしょうか?
絶対に儲かるビジネスアイデア?
最新技術を駆使したアイデア?
それとも非常にニッチなアイデア?
本書では、絶対に忘れてはいけないこととして「顧客の痛み」という言葉が使われています。
世の中のどんな課題を解決するのか?世の中の顧客が求めているものは?
この目線から議論を始めることで事業の無駄うちを少なくすることができます。
課題があって、解決策があるのであって、解決策から課題を探すのではありません。
いくら高い解決力を持っていたとしても、課題が明確なものでなければ世の中で受け入れられることはほとんどありません。
例の1つにApple Watchが挙げられています。
今ではごく一般的なものになりましたが、2015年に発売した第1世代は単体で電話やメールができず、なかなか普及しませんでした。
Apple Watchが普及した理由の1つは、「スマートフォンを取り出さなくてもあらゆる操作がしたい」という顧客の潜在的なニーズが存在したことでしょう。
より顧客に求められる事業を生み出すために、「課題」の質を上げる必要がある、ということはわかってきましたが、ここで次の質問です。
「なぜあなたがその事業をするのですか?」(Why you?)
「課題」の重要性について話してきましたが、その課題に取り組む理由は何でしょうか?
自分がその商品・サービスが欲しいから?
周りの身近な人が困っているから?
このような自分に近しい「課題」であったら理由もシンプルなものになるでしょう。
なぜこのような理由・動機が必要なのか。
本書では次の2つが挙げられています。
事業の推進力になる「強い思い」
「思い」に人が集まる
スタートアップの性質上、成果が出るまではひたすら困難な道を行くことになりますが、そこに確固たる「思い」があることで、自分を奮い立たせるだけでなく、周りから支持を受けやすくなります。
今回は、良いアイデアかどうかは「課題」によって考える、その「課題」と「自分」はどのような関係にあるのかを自問してみる。
この2つのことを学ぶことができました。
この「課題」によって考える、ということがいかに難しいかを痛感しているこの頃ですが、少しでもこの学びを生かせるように精一杯努力いたします!
次回は、STEP1の後半にあたる「アイデアの検証」についてです。
次回作をお待ちください!