あなたの企業はどのタイプ?特性別で組織文化を分ける。CVFについて。
こんにちは、事業計画研究所です。
本日から新年度がスタートし、新社会人の方々も沢山いらっしゃるかと思います。
期待や不安がありつつも、大人としての大きな一歩を踏み出していくことになります。
企業に属するということは、その組織文化や慣例に馴染むことから始まり
自分らしい働き方や将来の夢を模索していくこととも言えます。
今回は、組織といっても会社によって色が違うけど、
組織文化ってどのように出来上がっていくの?という点について記載したいと思います。
組織文化とは
組織間で共有された価値・信念、あるいは習慣となった行動パターンや思考様式のことです。
簡単に言うなら、同じ志をもった人たちということですね。いわゆる社風というものです。
強力な組織文化は、以下のような事柄で形成されるといわれています。
・組織メンバーの同質性が高い事。
→年齢や趣味、性別等が似通っていること。
・自分と他者のタスクが相互依存の関係であること。
→お互いに助け合わないといけない仕事であるということ。
・社内のコミュニケーション・ネットワークが発達している事。
→情報共有や伝達等がスムーズに行える機能が会社に備わっていること。
・人財に重きを置いている企業であること
→働いてもらう社員の労働環境整備やチャレンジの場がそろっている事。
挙げだすとまだまだありますが、上記のようなことから生まれるといわれています。
また、組織文化の形成は下記のようなメリット・デメリットを与えると考えられます。
帰属意識(エンゲージメント)は、コロナ禍でのリモートワークの推進で
低下が危惧されております。
社員同士の顔が見えないことやコミュニケーションがとりづらい事、
自身の会社における役割が見出しづらくなってしまう事などが原因とされています。
特徴で4つに分けることができます。
ミシガン大学のロバート・クイン教授とキム・キャメロン教授により提唱されたフレームワークのひとつです。
企業文化は4つに分類できるとし、これを競合価値観フレームワーク(CVF:Competing Value Framework)といいます。
いわゆる特性論の一つで、下記に分類されます。
それらを、それぞれに点数を付けてグラフを作ります。
ヒエラルキー文化(Hierarchy):安定、統制を重視する官僚的文化
→管理文化クラン文化(Clan):家族、仲間意識の強い親密性を重んじる文化
→協調性文化マーケット文化(Market):目標達成、収益性を至上命令とする競争に勝ち抜こうとする文化
→市場文化アドホクラシー文化(Adhocracy):変化、創造を追及するイノベーション文化
→創造性文化
詳しい説明は以下の通りです。
【管理文化(Hierarchy)】
安定や統制が取れている状態を何より重視することです。
マニュアルやタスクのプロセスが明確にきまっており、それに逸脱する人材を嫌う傾向にあります。
自身の創造性を働かせて成果を挙げたい人やチャレンジ精神の強い人には居心地の悪い会社と言えます。
しかし、統制がとれていることで生産効率や能率が上昇しやすい傾向にあるといわれています。
【協調性文化(Clan)】
中小企業の多くが採用している文化で、調和や連帯感を重視することです。
そういった連帯感をもって仕事に取り組みたい人には良い文化だと言えます。
協調性を重んじるが故に、個々の仕事能率が高い人ほどタスクが重くなってしまいやすい傾向にあります。
【市場文化(Market)】
競争に勝つことを何よりも重視することです。基本給よりも、インセンティブの割合が多い会社などはこれに当てはまる傾向にあります。
個々の能率や営業力が高い人材が集まる傾向にあり、社内においても競争がおきるため人材が先鋭化される特徴があります。
また、個々の業績による評価が大きいためバックオフィスが整っていないことが多い傾向にあります。
【創造性文化(Adhocracy)】
スタートアップに多く見受けられる文化だと言えます。
時代を先取るアイデアや技術革新を何より重視しており、積み重ねて形成される文化ではなく、変わっていくこと自体が文化であるという事です。
社員の1アイデアで会社自体が大きく変わる事もあり得る文化であると言えます。
【一例】
これらの4つで全ての企業を分類できるわけではありませんが、
強固な企業文化を形成している企業は人財を大切にしている傾向が強くあると思われます。
帰属性や定着率の向上につながるような意識は、
自身で感じるのではなく、企業や経営者が社員に感じさせるものです。
欲しいとねだる前に、相手へ与えることが何よりも重要というわけですね。
この特性が高い企業が優れていると言う訳ではなく、あくまでタイプ分類です。
個々それぞれの働き方や将来がある中で、
自分にはどういった会社があっているのか。どういった組織文化を形成していきたいのか。
次回は、組織開発や組織変革について記載したいと思います。
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