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【多動力】/堀江 貴文
新規性 :★★★☆☆
有益性 :★★☆☆☆
おすすめ度:★★★☆☆
■この本で解決できること
・これからの時代に求められている能力とは何か
・どんな生き方をすれば自分の価値を上げることができ、面白いことができるのか
ということが解決します。
■この本で伝えたいこと
●多動力が必要な理由
多動力とは何なのか。
それは、いくつもの異なることを同時にこなす力のことを言います。
インターネットの出現により、縦割りだった各産業に横串が刺さり、各産業間の壁がなくなっています。(水平分業型モデル)※対義語は垂直統合型モデルで典型はテレビ産業
そんな時代に求められるのは1つのことを100点取るまで追求することではなく、80点を取ったらさっさと次のやりたいことに取り組むという「多動力」です。
日本人は昔から「石の上にも三年」と言われるような価値観があり、今でこそましになりましたが10年前は転職に対してもネガティヴでした。
これからは情報それ自体には意味がなくなり、これまでその波がこなかったオープンイノベーションが各産業にはやってきます。そんなときにチャレンジしようという行動力とアイデアを進化させる力が求められます。
準備をしていないから始められない。知識がないから自分にはできない。
という価値観を捨て、まず始めてみる。そうすると必要な知識や、ノウハウの不足が明確になり、知識やノウハウがあとからついてくるというのが理想です。
これは、成果物のクオリティという観点から見ても妥当で、1年間入念な準備をして実行したプロジェクトより、1か月の準備期間でとりあえず実行してみたプロジェクトをトライ&エラーを繰り返して、1年後に5回目を迎えたプロジェクトのほうが確実にクオリティは高くなります。
なので、とりあえず始めるということが必要です。
自分の価値を上げる方法
また、一回の人生なので価値のある仕事がしたいと思っている人は少なくないでしょう。しかし、価値のある仕事をするためにはまず、自分の価値を上げなくてはいけません。自分の価値を上げるには、レアな存在になることが必要条件です。ダイアモンドは美しいから高価なのではなく、希少性が高いから高価なのです。
自分という人間を、代替不能なものにしてしまえば勝手にレアな存在となり価値も高まります。具体的には、1万時間続けていると「100人に1人」の人材になれると言われています。これは1日6時間やったと考えると5年かかります。
つまり5年かけて集中してやれば、その分野に長けた人材になれます。
ここから希少性を高めていくには、他の分野でも「100人に1人」の存在になり、さらに別の分野でも「100人に1人」の存在になる。こうして3つ以上の分野で「100人に1人」の人材になると、ほぼ代替不能な存在になれるので価値と給料は驚くほど上がります。
1つのことにハマり、飽きるほど良い
やりたいことがたくさんあり、次から次へと手を出して熱中するという状態は非常に多動力がある状態と言えます。
そのためにはまず1つのことにとことんハマることが重要です。なぜなら、そこで培った集中力と好奇心が他の分野で活かされるようになるからです。日本ではバランス良く生きることが美徳とされ、子供時代にはバランスを損なうような行動をしていると注意され、尖るらないような教育をされていました。
そして、ハマった後はすぐ飽きてしまってよいのです。
飽きやすいということは成長速度が速いということです。
どんな分野でも80点をとるまでは簡単にたどり着けても、100点をとるには膨大なコストと時間がかかります。
これからの時代は、そうやって新しいことにハマり、80点をとっては飽きて別のことにハマる。そうすることで、新たな分野で思わぬ発見があったり、点と点がつながって線になるといったことが起こるでしょう。
●多動力の身に付け方
まず大切なのは「自分の時間」を取り戻すことです。すぐ電話をかけてくる奴は、自分の時間を奪う奴だと認識する必要があります。他人の時間に生かされている限り、多動力は身に付きません。(いくら時間があっても足りない)
そして、「原液」となるものを生み出し、自分が働かなくても、自分の分身にまで働いてもらうことで、周りからみると1人の人間がやっているとは思えない量の仕事を動かすことが可能になります。例えば経費精算は誰かに外注してしまうなど。
多動力を身に付けると、「仕事」も「遊び」も境界線がなくなり、1日24時間がワクワクで埋め尽くされるようになります。
多動力は大量の仕事をこなすためのツールではなく、人生を楽しみ切るための生き方です。
■この本から得た教訓
気づき
飽きるということが、慣れて余裕が出てきたということ。
つまりあ「飽きたこと」というのは「成長したこと」でもある。
明日からできること
・気になることがあったらその場でとことん調べる
・体感時間が長いこと(ワクワクしないこと)に時間を割かないようにする