猫舌:ねこじた #148 辞書の生き物
猫舌
熱いものが苦手な人を指す言葉です。
ネコが熱いものを食べないことからできた表現になります。
ネコに限らず動物は熱いものが苦手です。もともと野生では常温、せいぜい体温のものを食べていたので熱いものを食べる必要がなかったためです。
人間は火を使うようになり、焼く・煮るなどして食べるようになったため、熱いものを食べられるように進化したということでしょう。
しかし人でも熱いものが苦手な人もおり、猫舌に分類されることになります。
熱は舌のセンサーで感じますが、猫舌の人は特別敏感だということではなく、舌の使い方がうまくないのが原因のようです。
舌の上のセンサーは部位ごとに感度が違い、感度が高い舌先ではなく、感度が低い真ん中か後ろの方を使うようにすると、猫舌を克服できる可能性があるようです。
ラングドシャ
ラングドシャというお菓子があります。表面がザラザラした細長いクッキーのことで、猫の舌の様子に似ていることから付けられた名前です。
意味はそのまま「猫の舌」で、つづりは「langue de chat:ラング・ド・シャ」です。
糸状乳頭
猫の舌はザラザラしていますが、これは糸状乳頭という構造で、舌先から喉の奥に向かうように並んでいます。
この糸状乳頭のおかげで、口に入ったエサを逃さずの見込めるだけでなく、下を向いたまま水を飲むことができます。
糸状乳頭は物理的な構造の役割だけで、味を感じる機関は別にありますが、ネコは甘さやうまみなどは感じないとされています。苦みや酸っぱさなどは感じますが、これは味わうためではなく、腐ったものを食べないよう身を守るための役割と考えられます。