泣きっ面に蜂:なきっつらにハチ #187辞書の生き物
泣きっ面にハチ
不幸や不運が重ねて起こる様を表す慣用句です。
悪いことや悲しいことがあって泣いているときに、今度はハチに刺されてしまうわけですから、連続して不幸に見舞われている状況そのままを表現したものになっています。
#173で紹介した「前門の虎、後門の狼」も同様に不幸の波状攻撃を示しています。虎と狼に同時に襲われているのではないことにご注意ください。
このほかにも同様の意味を持つことわざはいくつかあります。
「踏んだり蹴ったり」、「一難去ってまた一難」はまさにそのとおりで、複数の不幸に見舞われています。
「弱り目に祟り目」も類語になりますが、これは「弱り目」、「祟り目」という目の形があるわけではなく、弱っている状態や祟られている状態が続いていることを表現しています。
日本では不幸の連続が起こりやすく、注意を促すことわざがいろいろ生まれたのでしょうか。
何か不運なことに出くわしたら、次の不幸がやってこないよう注意しなければですね。