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逆鱗に触れる:げきりんにふれる #19 辞書の生き物

逆鱗に触れる:げきりんにふれる

 目上の人を激怒させることのたとえ。
「逆鱗」とは龍のあごの下に逆向きに生えているうろこのことで、そこに触れると龍が怒って触った人を殺してしまうという言い伝えに由来します。
   龍は人間より上の位置づけですので、逆鱗に触れるのは目上の人が対象ですので、同僚や目下の人に対して言うのは使い方としては間違いになります。

登龍門

 龍に関する言葉の「登龍門」は中国の故事に由来します。黄河に「龍門」と呼ばれている激しい急流があり、この「龍門」を登ることができた鯉は龍になれると言われていました。昇進試験や引き上げてくれる重要人物のおメガネにかなうことをこの故事から「登龍門」と立身出世のシンボルになりました。

鯉のぼり

「鯉の滝登り」という言葉も龍門の故事に由来し、鯉のぼりを5月の節句に飾って、男の子が大成する願いを込めています。鯉の鱗の数は60~80枚と言われていますが、龍の鱗の数は81枚だそうです。そのうちの1枚が逆鱗です。龍の絵画や像では鱗は80枚以上あるように見えますが、実際はどうなのでしょう。

竜と龍

 漢字の竜と龍はほぼ同じ意味で使われていますが、例えば「恐竜」では龍の字は使われません。イメージとしては西洋のドラゴンや恐竜のようにどしどし歩くものは「竜」、中国を含むアジア地域での空を飛ぶものは「龍」のように使い分けられているように思います。その意味で、逆鱗を持っているのは龍になりますね。

海千山千:うみせんやません

 海に千年、山に千年住んだヘビは龍になるという言い伝えからできた言い回しです。長年にわたって様々な経験を積んで、世の中の裏も表も知っていて悪賢い・したたかという意味でつかわれます。

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