鹿を追うものは山を見ず:シカをおうものは やまをみず #133 辞書の生き物
鹿を追うものは山を見ず
一つのことに夢中になっている者は、周りを顧みるゆとりがなくなることを表す慣用句です。
また、目先の利益を得ることしか考えていない者は、それ以外のことが見えなくなり、本来目指すべき目的さえ見失ってしまうことをたとえた言葉でもあります。
鹿を捕えようと追いかけている人は、その鹿にばかり気を取られて山全体のことが目に入らなくなってしまうことからできた言い回しです。
鹿しか見ていないと、崖や帰り道の目印などを見落とし、想定外のリスクを招くことにもなりかねません。
木を見て森を見ず
「木を見て森を見ず」はnote #132 で紹介した「群盲象を撫でる」の同義語として記載している慣用句ですが、小さなことにこだわって視野が狭くなってしまい、全体をおろそかにしてしまう状態のことを表しています。
一点突破で集中して取り組むことが必要な場合もありますが、その取り組む業務が全体の中でどういう位置づけであるか、ゴールはどこかを確認しながら進むことが重要ですね。