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着たきり雀:きたきりスズメ #144 辞書の生き物

着たきりスズメ

 いつも同じ服を着ている人のことを指す慣用句です。
昔話の「舌切り雀」と音が似ていることからできたしゃれっ気のある言葉です。
 
 スズメなど鳥はいつも同じ模様の羽をしているように見えますが、「換羽」といって羽が生え変わる時期があります。 
 実はスズメも換羽しますので「着たきりスズメ」ではありません。
 おなじみな換羽は雷鳥のもので、冬に向けて白い保護色の羽に変わります。
 季節で換羽するだけでなく、マガモなどは繁殖期にオスが鮮やかな色になります。 もてるために着飾ることは生命の進化に必要だったようです。 
 
 人間の着たきり雀といえば、スティーブ・ジョブズでしょうか。
新商品発表会などでの黒いハイネックシャツのイメージが定着していますし、彼の命日には皆で黒のハイネックを着ることも行われています。
 彼はソニーにならってアップルにも制服を導入したかったのですが、社員の反対にあい断念します。
 しかしデザイナーの三宅一生が大量に作ったハイネックを順番に着ていたのだとか。

 制服の利点の一つは、「今日は何を着よう」と迷わなくてよいことです。
忙しいビジネスパーソンのなかには、同じスーツを何着も持ち、毎日着替えますが見た目は同じという人もいます。
 トレードマークになるほどのファッショナブルな着こなしには憧れます。


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