サザエに金平糖:サザエにこんぺいとう #37 辞書の生き物
サザエに金平糖
サザエも金平糖も表面のツノが特徴です。そのツノどうしがぶつかっているイメージから、互いにツノを突き合せて理屈を並べて、自説を譲らない似たもの同士を皮肉った言い回しです。
金平糖はザラメなどの核となるものに糖蜜をかけながら1週間以上かけて独特のツノを生み出すお菓子で、「砂糖菓子」を意味するポルトガル語「confeito(コンフェイト)」が訛ってできた名称です。
一方、サザエのツノは種によって形も大きさもさまざまで、実はツノがないさざえもいます。
サザエの学名
サザエは長谷川町子さんの漫画でおなじみの名前ですが、実は学名が確定しておらず、日本人研究者の福田さんが提案した「Turbo sazae Fukuda」が正式名称として2017年に採用されました。
Turboは類縁の種に付けられていた属名ですが、つぼ焼きのサザエのことかなと思わせるのは歴史の偶然でしょうか。
また、学名を提案した研究者の名前は福田(フクダ)ですが、サザエさんの苗字はフグタで、これもまたよく似ていますが偶然ですね。