象牙の塔:ぞうげのとう #51 辞書の生き物
象牙の塔:ぞうげのとう
芸術家や学者が俗世間を離れて創作や研究に取り組むこと。現実社会から疎遠になり引きこもった活動をネガティブに言う表現で、「象牙の塔にこもる」などと使われます。
この言葉は元々キリスト教の旧約聖書の雅歌に由来し、女性の首を象牙の塔のように形がよく、なめらかだと表現しており、聖母マリアの高潔さや純粋さを形容するようになりました。
その後、フランスの評論家が現実逃避を推奨するロマン派を非難する際に使用し、広まったとされています。
アフリカでは最近、牙がないゾウが増えてきているとのことです。これは牙が大きいゾウは密漁で殺され、牙がないゾウが生き残る可能性が高まり、その割合が増えたためとされています。
自然淘汰での進化とは少し異なり悲しい変化です。
現在、日本ではワシントン条約により象牙の輸出入は禁止されています。
進化論
進化論といえば、ダーウィンの言葉として「最も強いものが生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。唯一生き残ることができるのは、変化できるものである。」という文章が知られていますが、実はこの言葉はダーウィンのものではないようです。
アメリカの経営学者の言葉だそうで、経営者や政治家が「変革が必要だ!」と訴える際に重宝するようになりました。小泉元首相も郵政改革での演説で引用しています。
進化論は別にして、変わろう、変えようというチャレンジが必要な時代になっていますね。