モズのハヤニエ #395 辞書の生き物
百舌鳥の早贄:モズのハヤニエ
「モズ」はネズミやヘビ、ザリガニなどを捕まえますが、木の枝に止まって食べる習性があります。
「早贄:はやにえ」とは、つかまえた獲物を木の枝やトゲなどに刺しておく行動のことで、刺した状態で食べるというより、将来のエサとしてとっておく貯蔵の意味があるとされていました。
「モズ」が、どこに「やはにえ」したか覚えていればいいのですが、忘れてしまい、そのまま干からびてしまうエサも見かけられます。
そのため、「百舌鳥のハヤニエ」は、忘れやすいことを指して使われることもあります。
最近の研究で、この「ハヤニエ」は、モズのオスが繁殖期に栄養として摂取し、鳴き声を良くしてメスを獲得するための貯蔵食だと報告されています。
忘れていたわけではなく、子孫を残すための戦略だったのですね。