魚心あれば水心 #26 辞書の言葉
魚心あれば水心
自分に良くしようという気持ちがあれば、相手にもそれにこたえようとする気持ちがあるという言葉。相手の出方によって、こちらの対応の仕方も変わってくる、相手が好意を示してくれれば、こちらも応じようというたとえです。
言葉の由来ですが、水に棲む魚がその水に好意を持てば、水もまたその魚に好意を持つとされたことから。本来は「魚、心あれば、水、心あり」であった言葉が、後に誤って「魚心」、「水心」とそれぞれ一語化したものとされています。
もともとは互いに好意に応えるという良いイメージで使われてましたが、相手の態度によって自分の対応をどうするか決めるというで意味で使われることが多いようです。
時代劇で小判入りの菓子折りを前に、「魚心あれば水心。お主も悪よのう」というお代官様が目に浮かびます。相手の気持ちを忖度(そんたく)しすぎるのも善し悪しですね。