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狐の嫁入り:キツネのよめいり #126 辞書の生き物

キツネの嫁入り

 主な使われ方は、晴れているのに雨が降る天気雨の意味での慣用句です。日が差しているのに雨が降るという不思議な現象を、キツネに化かされているのではと考えたことからできた言葉になります。
 もうひとつは、「狐火:きつねび」と呼ばれる、冬から春先にかけて、夜間,野原や山間などで多く見られる奇怪な青白い火の列が、キツネの嫁入りの行列ではないかと考えられたことで生まれた言い回しです。

 現在では、狐火はあまり見られないでしょうから、天気雨の意味として使われることが多いようです。
 天気雨は、虹が見られる気象状況を作り出します。なかなか見られない現象であるため、ラッキーな出来事として歓迎されていたようですし、そう思う人はいまでも少なくないようです。

狸の嫁入り

 雪が多く降る地域では、晴れているのに雪が降る状況をキツネではなく「狸の嫁入り」と呼ぶようです。タヌキも人をだますとされていましたので、不思議な現象をタヌキの仕業と考えたのでしょう。
 キツネとタヌキが関係する東西での文化の違いを表すものですが、食文化でも「たぬきうどん」で使い分けがでています。
 関東では天かすがのったうどんが「たぬき」ですが、大阪では油揚げがのったそば(うどんがそばに化けた?)、京都ではきつねうどんのあんかけを指します。
 地域差はおもしろいですね。

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