見出し画像

なぜあの人は賢いのか 〜「第二の理解」といいうプロセス〜

私の提唱する理解力とは、モデルで説明できるものです。

これまで次のような記事を通じて説明してきました。今回の内容はこの2つの記事内容がご理解いただけていることが前提になります。ぜひ復習をしておいてください。

理解には二段階あること。

第一の理解とは、DASモデルであること。


では、今回の主題である第二の理解について説明をしましょう。

【第二の理解】
第一の理解で体系化したもの(X)に当てはまる他のもの(Y)を探す。
もしあれば(Y)は第一の理解で扱ったXと同じものであると認識できる。
よってYも理解できたことになる。

理解力のある人は当然、「理解したもの」がたくさんあるはずです。ではどのようにして「理解したもの」を増やしていくのでしょうか。

ひとつひとつをじっくり考えて理解する、といったことは時間もかかりますし面倒です。理解力のある人は、1つのものを理解したとき、それと同じ構造やモデルの他のものを探そうとするのです。もしあれば、それも自動的に理解できます。なぜなら、同じだからです。

以前にこちらの記事で「わかる(理解する)」ことの本質を表現しています。

重要な部分のみ、引用することにします。


「わかる」とは、「同じ」と「違う」に分けていくことです。つまり理解の基礎は「比較」にあります。(※)

たとえばテーブルの上に何か物体が置いてあります。あなたはそれがリンゴだとわかります。なぜリンゴだとわかるのかというと、あなたの脳にある情報と比較し、「同じ」と「違う」に分けていくからです。分けていった結果、あなたの脳にあるリンゴという情報とテーブルの上の物体が「同じ」だと認識します。だからあなたはその物体をリンゴだとわかるのです。

もしその物体がヒャブリングリアーゼ(架空の何か_笑)だとして、あなたの脳にある情報すべてと比べて「違う」となるなら、あなたはそれがヒャブリングリアーゼであることがわかりません。



つまり、「わかる」とは「同じだとと認識できる」ことだということです。ここまで私が同じであるという概念をとても強調している理由がここにあります。

私は数学的思考の教育者なので、その立場から事例をひとつ挙げましょう。

ここから先は

2,737字

¥ 500

期間限定!Amazon Payで支払うと抽選で
Amazonギフトカード5,000円分が当たる

いただいたサポートは、書籍の執筆業務や教育現場での活動を拡大し皆様にシェアする情報をさらに届けるために使わせていただきます! noteの「スキ」やamazonの書評も大きなサポートになりますので、よろしくお願いします。