「場合分け×数値化」で意思決定するトレーニング
「場合分け×数値化」で意思決定するトレーニング
前回の記事では、「感覚値」を「数値」にすることをテーマに論じました。今回はその応用編という位置付けになる話題です。
私たちはたいてい、「起こりやすさ」というものを感覚的に捉えています。
そして私たちはこのようなものを「可能性」や「確率」という言葉で表現しているのではないでしょうか。実はこの2つの言葉は異なるものとして使うのが一般的です。つい私たちは「可能性が高い=確率が高い」といったニュアンスで曖昧に使いますが、専門家の間では本来の意味は違うと解釈する人がほとんどです。
簡単に言うと、
「可能性」は「ある・ない」で表現する概念。
「確率」は「0〜1」で表現する概念。(つまり高い・低いと表現する)
たとえば日本のどこかに住んでいれば、巨大地震の被害に遭う可能性はあります。絶対に遭わないと断言できる人はないでしょう。しかし地震の起こりやすさは地域によって違います。被害に遭う確率の高い人とそうでない人という考え方が、居住地という観点においては存在します。
つまり「可能性が高い(低い)」と表現することは本来ちょっとおかしいということになります。特に医療の世界ではそう考えることが一般的のようです。このあたりは専門家によって解釈が異なる場合もあるので、絶対的なものとは考えないようにお願いします。
ここまでの話は本記事の主題ではないので、詳しいことを知りたい方はこちらの記事をご参照ください。
では本題に入りましょう。
ここから先は
4,359字
¥ 500
いただいたサポートは、書籍の執筆業務や教育現場での活動を拡大し皆様にシェアする情報をさらに届けるために使わせていただきます! noteの「スキ」やamazonの書評も大きなサポートになりますので、よろしくお願いします。