就活において、自己分析が「全て」というお話
1.自己分析が全て
前号のnoteで、就職は「自分」と「企業」のマッチングであり、両者をしっかりと理解することが、就職活動の第一歩目であるという話をしました。
ここではまず、特に重要な「自己理解・自己分析の仕方」について話していきたいと思います。
なぜ自己分析が特に重要かというと、「自己理解が進めば、業界理解が円滑に進むから」です。
皆さんは、日本全国に企業がいくつあるか知っていますか?
総務省と経済産業省が発表した経済センサス活動調査によると、2021年6月時点の全国の企業数はなんと367万4000社もの企業があるそうです。
大企業と呼ばれる企業は、日本企業の約0.3%と言われていますから、大企業だけに絞っても約1.1万社もの企業が存在します。
367万社の企業を全部見て、その上で志望企業を決めれたらベストですが、当然ながらそんなことをしていたら日が暮れるどころか年が明けてしまいますよね。
なので、自分の興味がどこにあるのかをまずしっかりと把握し、ある程度のところまで、研究する業界・企業を絞り込む必要があります。
では、どのようにして自身の興味・価値観を理解すれば良いのでしょうか?
もう既に、「自分は〇〇業界の△△という会社で××の仕事がしたいんだ!」という方は、ここで読むのをやめてもらって大丈夫です。
ここから先は、「自分が何をしたいのか全く分からないよ!」という方向けに、
自己分析の王道である「自分史」の活用の仕方について解説していきます。
2.自分史を作ってみる
「自分史」とは、その名の通り「幼少期から現在に至るまでの自分の歴史を、年表でまとめ、自身の価値観を洗い出していく」やり方です。
過去の経験が現在の自分を作るわけですから、今現在の自分を知るには、過去を遡って考えてみるのが、最もストレートで有効な手法というわけです。
そしてこの「自分史」ですが、業界研究に使えるだけではなく、なんとガクチカの作成・志望動機の作成・キャリアプランの作成と、エントリーシートで求められるメインの設問全てに対応できるポテンシャルを秘めています。
先ほど「過去の経験が現在の自分を作る」と言いました。
この時間軸をもう少し広げて考えると、「過去の経験が現在の自分を作り、現在の自分が未来の自分を作る」と言えます。
逆に言えば、「未来の自分は現在の自分によって作られ、現在の自分は過去の自分から作られる」と言えますね。
つまり、古い過去の経験は、直近の過去の自分(ガクチカ)と現在の自分の価値観(志望動機)を作っており、またそれらが未来の自分(キャリアプラン)を作っていると言えます。
就活を進めて行く中でよく聞く「一貫性のあるエントリーシート」とは、
この過去→現在→未来の時間軸において価値観にブレがなく、筋道だっているエントリーシートのことを指しており、そのようなエントリーシートが書けるようになると、
ESの通過率は格段に高まります。
そういう意味でも、自分史を書くことはとても重要なのです。
では、具体的な自分史の書き方について解説していきましょう!
具体的には、記憶がある程度残っている小学生時代から以下のようにして書いていくと良いでしょう。
縦軸に時系列、横軸に①出来事②感情③感情の理由を置くと、わかりやすく考えられます。
例の小学校低学年に学級委員に立候補したエピソードからは、「ひと前で話すことが好き」「人から頼られることが好き」という価値観が窺えますよね。
このようにここで大切なのは「自分の価値観≒どのような時に感情が動くか」を知る
ことです。
ここで見つけた自分の価値観は、業界理解を始めとした就職活動全般をさせるあなたの軸となっていきます。
そして、この価値観≒軸を基に、夏・冬のインターンシップや本選考に参加する企業を選んでいきましょう。