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平成深夜コンビニ騒動①発砲編


大阪府の南河内の北部の深夜コンビニ


「銃やー
❗️兄ちゃん、危険やから客を安全な所に案内せぇ❗️

2001年12月

場所は大阪府の南東部にある某市で畜産業が盛んなエリアだ。
付近には大学が2つ、総合病院が2つ、周辺にはニュータウンの住宅街が広がり、お客様は大阪市内じゃない割には朝から深夜まで大盛況のお店だ。

深夜のコンビニバイトは時給も1000円と高く(当時の最低賃金は大阪で703円)、頭髪や身なりに寛容で、バイト代も高く、大学生には人気なアルバイトだった。
金髪でパーマもあてていて、楽してそこそこのバイト代が欲しかった私には、まさにうってつけのバイトだった。
深夜のコンビニのアルバイトを初めて半年、商品の陳列・レジ打ち・各種電子サービス等の業務も覚えてきた。

寒い冬の12月に夜中11時頃にオデンの匂いが充満する中、2台のレジの前はお客様の長い行列が並び、一つの山場を迎えていた。
そんな多忙な時間に事件は起きた…

『パン❗️パン‼️パン❗️‼️
銃声のような音が鳴り、ショーウィンドウのガラスが貫通するように割れている…
「キャー❗️」「うわぁー❗️
パニックになるお客様が、驚きと悲鳴をあげる。
何が起こったのかも分からず立ち尽くす私、すると列に並んでいた40代のスーツのサラリーマンが叫んだ。
「銃やー❗️兄ちゃん、危険やから客を安全な所に案内せぇ❗️
「ちんたらすんな、危ないど
‼️

妙に迫力のあるサラリーマンの声掛けに、私はやっと事態が何となく掴めた。
「皆様、こちらに避難して下さい❗️
スタッフルームに10人ほどのお客様に避難してもらい、すぐに警察・オーナー・深夜バイトリーダーに連絡を入れた。

まず到着したのは警察官の2名だった。
割れたガラスを調べながら、割れたガラスの侵入角度を考えて、店内から石のようなものを拾い上げて言った。
「これは銃ちゃうな、強力なパチンコ玉やな」
「たまに、悪ガキが外からそんなんしよんねん」
そういうと、警察は駆けつけたオーナーと現場検証や話をしだした。
自分は何かの怨恨でない事や、銃ではない事にホッとしていた。

その時に北海道・函館出身の4歳年上の真面目で正義感が強いがメチャクチャ天然の深夜バイトリーダーの佐藤君が駆けつけた。
私が銃ではなかった事を伝えようとすると、佐藤君は私に話すなと言わんばかりに手で遮り自らも現場を検証しだした…
半座りの態勢で割れたガラスに指を入れ中でクルクルしたりしながら、上目目線の物凄いドヤ顔で立っている私に言った…
「タマ(銃撃)…だな」
数秒の沈黙の後に私は言った…
「これはパチンコや!素人が!!」
リーダー佐藤は顔を真っ赤にしながらアタフタして
「何だよ、知ってるんなら初めから言えよ!」
と言って帰っていった、電話した時に寝てる時間だったのに、スグに向かって現場を見に来るのが真面目な彼らしい行動だった。

深夜のコンビニにはバイオレンス・恋愛・任侠・酔っ払いと様々なドラマが織りなしていく、ここにはそんな自分の体験した物語を記していこうと思う。

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