【もののけ】 #ハゲ杯
下ネタなので絶対に読まないでね!約束だよ!
「鎮まれ、鎮まりたまえ!そなたはもう充分に暴れたではないか!」
押上駅のそば。巨大な穴子が暴れている。その巨大な穴子の周りを鹿に乗った少年と犬に乗った少女が駆けまわっている。望美はそれを遠くから見ていた。
あらゆるものをなぎ倒し、穴子が暴れ回る。
「チンアナゴよ!鎮まりたまえ!」
え、チンアナゴ?あの巨大な穴子が?
「チンアナゴよ、気高き心を取り戻せ!チンアナゴよ!」
「鎮まりたまえ!チンアナゴよ!なにがそこまでそなたの心を脅かすのか!」
ぶるるぅぅぅぅぅ………ぷしゅ〜〜〜
「何か言ってる……チンアナゴ……わたしでよければ教えて。」
カップル……水族館……で……
「落ち着いて、チンアナゴ。」
知って……る……私をみて…なにを話して……いるか…
「ゆっくりでいいの、話して。」
うらやましぃ……うらやましぃ……ぐおぉっふ……
「なんの話をしてるの?チンアナゴ、しっかり!」
仲良くなって……帰っていく……そのあとも……
「ダメ!怒りに身を任せちゃ!落ち着いて!」
きっと……どこかで……仲良くす……る………
「なにが問題なの、チンアナゴ?」
なまえ……
「な…まえ……」
よう……し……
「容姿……名前に…容姿……」
ぶぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
「チンアナゴ!しっかりして!心を落ち着かせて!チンアナゴの名前と容姿、なにが問題なの!!」
言わせる……なぁぁ
巨大な穴子がいきり立つように天高く伸びていきました。ビルのように。その時でした。少年の射った矢が穴子の尻尾の根本のあたりに刺さり、その患部はゴム毬のように腫れていきました。
うはぁ………
大きな呼吸音が聞こえました。巨大な穴子は、なんだか穏やかな顔をしていました。矢が急所を射たのか、巨大な穴子は急に体を硬直させ、少し震えながらそこに立っていました。そして少女が涙を流しながら巨大な穴子を抱きしめました。
ぶるぉぉぉぉぉ……………ごよっ
巨大な穴子は最後に何かを吐き出し、どんどんと縮み始め、元の小さなチンアナゴに戻っていきました。
「終わった」
「そやなぁ、全部終わった」
「最後、チ◯毛みたいなことしてしもたなぁ。ごめんなぁ。」
「チ◯毛?あんたなにしたん?」
「あれや、穴子が大きく伸びた時、矢で射ったら尾っぽの方に刺さってえらい腫れたやん。あれな、玉に生えたチ◯毛みたいやなって。ふと思ったんや。」
「ほんまや。言われてみるとまんまチ◯毛やんな、それ。」
「そや。チ◯毛や。ほんまちょっとかわいそうなことしたなあ。」
【完】
【続かない】
【もう下ネタは書きません】
こちらの企画に参加してます。