『向かい風で飛べ』(著者:乾ルカ)は城北中、成城学園中、東京都市大付属中で出題されました!中学受験国語の入試問題の内容を紹介します!
■『向かい風で飛べ!』(著者:乾ルカ)について
小学5年生で始まり、中学2年までの室井さつきと小山内理子を中心としたスキージャンプ物語です。小学生で始まっているわりに、スポーツの世界は大人の世界で、あまり小学生っぽくありません。
単行本でしかも字が小さめで約300ページあり、小学生が読むには少し難しいかもしれません。ですが、スキージャンプがメインの話なので、行間を読み取らなければならないような友だち同士の微妙な感情などはあまりなく、すべてストレートに伝わってきます。
ボリュームに臆せず読めれば、夢中であっという間の楽しい作品です。主人公は女の子ですが、むしろ男の子にいい作品ではないでしょうか。
スポーツの厳しい世界も垣間見れるので、スポーツ好きの子に最適です。
出題された学校も男子校と共学校ですね。
中学受験では、2015年度第1回城北中学校と2018年度第1回成城学園中学校、2018年度第2回東京都市大学付属中学校の国語の入試問題で出題されました。
◆2015年度第1回城北中学校の国語の入試問題
大問2番で「第3章 味方になってください」から2箇所中略入ってリード文があり、全部で単行本で約8ページ分の出題でした。大問1番は随筆文、大問3番は敬語、熟語の構成、四字熟語、ことわざ、対義語です。問題量が多いです。
大問2番の設問形式は、語句の問題が1問、5択の記号選択問題が5問、抜き出しが2問、字数制限つき記述問題が3問(このうち1問は70字の記述)の全部で11問でした。大問1番の記号選択問題も5択なので、読むスピードが要求されます。
「理子は小学2年生からスキージャンプを始め、すぐに上達し、天才とかオリンピック選手になれるかもとささやかれる一目置かれる選手だったが、理子が誘ったさつきも、短期間で伸びていて、理子にとっては嬉しいと同時に、複雑な気持ちでいる。」という場面が出題されました。
◆2018年度第2回東京都市大学付属中学校の国語の入試問題
大問2番で、「第2章 飛んでみたい」からさつきが理子に誘われて、スキージャンプの体験をする場面が出題されました。
大問1番は説明文、大問3番は詩、大問4番は漢字の成り立ちで、大問4番まででした。
この大問2番の設問形式は、抜き出しが4題、適語補充が1題、4択の記号選択問題が4題、文を本文の適切なところに戻す問題が1題で、全部で10問の出題でした。
◆2018年度第1回成城学園中学校の国語の入試問題
大問3番で、「第3章 味方になってください」から単行本で約8ページ分の出題でした。大問1番は、漢字の書き取り、大問2番は説明文で、大問3番まででした。
大問3番の設問形式は、語句の問題が1問、抜き出しが5問、4択の記号選択問題が1問、6択から2択選ぶ記号選択問題が1問、自由記述の問題が3問で全部で11問でした。
2015年度城北中の問題の後半部分と同じです。設問もかなり似たものがあります。
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