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アンジー。いぇすん にょそ。

よく見ないとわからない程度に殴られた痕が残った。
おはよ、も、そこそこにリーダーが
おまえ大丈夫なのか。と僕の顎をつかんだ。角度を変えて痕が目立つかチェックしてる。
全然自分ち帰ってないだろ?
フラれたの!失恋したの!だから一人でいたくないだけ!
あ。あー。リーダーの目が泳いだ。
うちの大事な末っ子をフルなんてバカな女だなあ。こおんなにイケメンなのになあ。よーしよしよし、お兄ちゃんが慰めてやる。みんなで飲みに行くか?誕生日も近いしなんでも買ってやるぞ。
じゃあ車と家をお願い、お兄ちゃん。
あほか。と僕を突き放した。
前に言ってた子か?あの髪がきれいだって。
うん。私達それどころじゃないでしょ、だってさ。
ああ、別に無理しなくていいんじゃないの。そのうちいいこともあるっていうか。この業界まあ難しいし。
今日飲みにつれてってくれんの?
お、おう。早く終わればな、お前が振り付け早く覚えるかどうかにかかっている。ふぁいてぃん。
体くねらせて、リーダーに愛嬌されても。
ふぁいてぃん、か。
リーダーには本当のこと話そうと思っていたのに、すいっと反らしてしまった。
だってフラれたんじゃないけど、失恋したみたいなの、どう説明したらいいのか。
ん?フラれてはないよなあ?



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