社会人仮面

「ショートコント、社会人!」

テレビである女性が言ってたのが話題でしたね。

会社のオフィスに入る前に一言、そう発することで

今から自分はお笑いをする。
社会人の役を演じる。

仕事のミスも、上司からの叱責もコントの台本であり、笑いどころとなる。

そのマインドセットの仕方、なるほどなと思いました。

社会に出たら絶対やろうと思ってました。

何なら本当にオフィスの玄関で大きな声で言ってやろうかな、なんて。

……

ショートコント社会人っていうのは

社会人の仮面を被るという行為なんだと思う。

社会人になりきるってこと。

実際、社会人なんだけどね。

仮面は素顔を隠すためのものだと思ってた。

でも別の意味があることを思い出した。

仮面は儀式などで使う祭具でもある。

被ることで、その仮面が象るもの、たとえば神とか精霊とかを降ろす。その身に宿す。

そういう意味があるそうだ。

なりきり遊びをしたのは遠い昔。その意味を忘れるのは無理もない。

僕は仮面ライダーが好きだけど、素顔を隠さない仮面ライダーがたくさんいることに疑問を感じていた。

なぜ公衆の面前で変身ポーズを取るのか、変身前の姿を明かしているのか、とか思ってたけど、

あれは儀式的な意味のほうで仮面を被っていたんだと気づいた。

宇宙の力を、魔法の力を、果物の力を身に宿す。そんなところかな。


……

今日のマイフェイバリットソングスは


僕が高3の時にハマっていたアーティスト、MASHの「トムソーヤ」

切なくも勇気をもらえる歌です。

何より、切ないメロディが流れる中、パントマイマーが一生懸命動き回っているシュールなMVが特徴的です。

この曲は人生を長い旅、自分自身をトムソーヤとしているのです。

なぜこの曲を今回取り上げたのかというと

仮面を被る云々の部分を書いていた時、この曲の2番を思い出したからです。

以下、2番の歌詞

どこまでも自分を追い込んでいかなくちゃならないとき 僕たちは勇者のお面を被る

……

きっと、その勇者はみんなが絵本を読んで憧れたトムソーヤのことだと思う。

仮面を被り、トムソーヤの勇気をその身に宿す。

これが、ショートコント社会人なんだ。

やんちゃ坊主だけど勇敢なトムソーヤ。

そんな彼に憧れて冒険を夢見た少年時代は誰にでもあるんじゃないかな。

「ショートコント、トムソーヤ!」って風に。

誰もが物語の主人公になりきって遊ぶことを経験していると思う。

それは幼少期に限った話ではない。

僕はこれから毎日ショートコントをする日々を送っていくよ。

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