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『暑寒を制す』㉒多くの会社に眠っている「社内埋蔵金」が「間接省エネ」によって掘り起こせるという話

会社の中に人知れず埋蔵金が埋まっているというお話です。

「間接省エネ」と「直接省エネ」を極限まで活用して、最後は電気を買わない経営を目指します。

電気を買わない暮らし、電気を買わない経営は㉕で詳しく説明しますが、そこにいたる過程で、どんどん削減された電力は即電気代の削減という形であらわれます。

企業の場合、電気はデマンド契約が多いと思いますが、消費電力の大幅削減は大きな電気代削減につながります。

それだけではなく、真夏にデマンドコントロール機器がピークの警告を発する回数も極端に減らすことができます。そうすると、そのたびにエアコンの温度調整やオンオフの省電力行為に走る必要も激減し、作業効率の上昇が見込めます。

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こうして削減された電気代は純利益になるのです。
帳簿上、経費が減るのでその分純利益が上昇します。電気を減らすだけで純利益が増えるのです。

鋭い方ならおわかりかと思いますが売上に換算(逆算)するとかなりの額になります。
たとえば純利益率10%の企業が1000万円の電気代削減に成功したとしましょう。

この会社が1000万円の純利益を営業活動から得るためには1億円の売上が必要です。

そのためにはどれだけの労力が必要になるのでしょう。どれだけの時間を要するのでしょう。

ところが、省エネによる電気代の削減は労せずに1000万円の利益を計上できるのです。
労せずして手に入るといってもいいでしょう。

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「直接省エネ」と「間接省エネ」には大きな違いがあります。それは「間接省エネ」にはランニングコストがかからない、ということです。

ですから、純利益として換算できる電気代の削減額も「直接省エネ」より効率がいいのです。

このことは企業だけでなく家庭にも通用します。家庭だって何もせずに電気代が下がればその分は可処分額が増加するということになります。

おまけに家庭であれば家族の住環境も改善しますし、企業であれば従業員の作業環境改善も実現するのです。

このように省エネを実行することで浮いてくる経費を「埋蔵金」といっているのですが、この埋蔵金のキャパは結構大きいと考えています。

今までどおり、これからも消えていくはずのお金が残っていくのですから。毎月、毎年です。一般的な企業の場合、「直接省エネ」と「間接省エネ」をベストな状態で組み合わせると、過去には電気代が最大で3割程度に圧縮できるという試算もしたことがあります。

熱を突き詰めていくとここまでたどり着くことができます。さらに数字に表せないメリットもたくさん生まれてくる楽しみもあります。

次回は、間接省エネの数字に表せないメリットをお伝えします。

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