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私の人生を変えた口喧嘩を弱くする魔法の本の話〜小さな頃に埋めた種はいつ芽吹くのか〜
どうも。発達が遅すぎて学校でいじめられてしまい読書とゲームと映画だけが友達だった文蔵です。
あなたは人生を変える読書体験をしたことはありますか?
私には相当影響を受けた本があります。
その本を読んで以来、口喧嘩が非常に弱くなりました。
自分を疑いすぎて、何もかも信じられなくなりました。
でも、そのおかげでメタ認知能力が飛躍的に高まったのです。
短期的には最悪な現象がたくさん起きましたが、長期的に見ると良い影響がたくさんあったなと思います。
こういうことって人生でかなり多いように思います。
短期で考えるととても損をしてしまうのですが、中長期で見たら実際は良かったと思えること。
私の幼少期とかはその典型ですね。
この辺りの話はまたどこかで触れようと思いますが、今回は私の人生に大きく影響を与えた本の紹介です。
その本はブルーバックスの
『なぜ超常現象を信じるのか』菊池 聡 著
という本です。
昔から不思議なことが大好きだった少年時代の私は、後々待ち受ける苦難を知る由もなく、うっかり手に取ってしまいました。
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どんな本かというと、認知心理学の本でした。
認知心理学というのは"人間の心、特に知覚、記憶、思考、言語、学習、意思決定、行動選択などの認知の働きを解明することを目的とする心理学の一分野"の学問です。
先ほどメタ認知という言葉を使いましたが、まさにこの認知に関する本ですね。人間の持っている知覚というものがいかに容易に歪んでしまうもので、多くの人がバイアスを持って世の中を見ているのか、ということが当時純真だった少年にもわかりやすく書いています。
記憶に関する話で"人間はありもしなかった記憶を思い出すことがある"なんてそれはもう衝撃的でした。
「自分が体験した記憶すら信じられないなら、この世界に確かなものなど何もないじゃないか!」
と、叫んだかどうかは覚えていませんが、少年は哀れにも幼くして自分の知覚に疑いを持つようになってしまったのです。この疑いの高揚こそ、本Noteのタイトルにもある通り、口喧嘩の弱体化です。
幼い子供の口喧嘩なんて、"言った言わない"の、お互いに何の確証もないようなことが多いと思うのですが、幼い私は相手が強く「言った!」と言われると自分の記憶としては事実でないものも
「これはもしかしたら自分の記憶が間違っているのでは?」
と思うようになってしまいました。さらには自分が確かに見た、聞いたということさえ
「自分は本当に見たのだろうか? 聞こえていたのだろうか? そう近くしただけではないのか?」
と、思うようになり、人から問われると自信がとたんになくなってしまう、自信なしナヨナヨ少年になってしまったのです。
間違ってしまうことを恐れて、どんどん無口になってしまい、他の要素と相まってなかなか悲惨な少年時代を過ごすことになります。開き直るスキルも同時に持てていたらきっと違う結果もあったのでしょうけど、残念ながら私が獲得したのは知覚に対する疑念だけでした。
「この本を読まなければこんなことには……」
というようなことは思わなかったようで、どちらかというと世界の真理みたいなものに興味が出てきて本の虫になったのが良い影響だったのかもしれません。
当時は外的な世界が辛すぎて社会的には死んでいたのですが、内的な世界基盤がかなり広く構築されていて、これが後々の人生観の醸成をしたと思います。
その後、人よりも大分遅い自己のアイデンティティ形成を行わざるを得ない人生になっていくのですが、この時に根を下ろした内的世界は意識が外に向かった時に、無駄ではなかったことを自覚するようになります。
無理やり本日の話に結論づけるとすると
"人生に無駄なことなどない"
ということです。
これはきっと、今の自分の人生に満足をしている人ほど強く共感してもらえると思います。
幼い頃のトラウマで悩んだり苦しんでいる人もいると思います。
学生時代の失敗を度々リフレインしてしまうとか、最近してしまったとんでもない失敗で悩んでいる人もいることと思います。
でも、諦めずに自分の人生を歩み続けた先に、それら苦難の歴史が与えてくれている恩恵や豊かさにも気づくことができるタイミングが絶対来ます。
だから今辛い状況にある人は、人生を投げ出さないで欲しいと思っています。辛い時には"助けて"と言いましょう。周りの人を頼りましょう。
未来のあなたはきっと過去を振り返って
「あの経験があって本当によかった」
と思っているはずです。
何だか説教臭くなってしまいましたが、何か私の経験が世の中の役に立てばいいなぁと思って書いているので、なんだか気合が入っちゃうみたいです。
悩んでいたり困っていたりして、相談相手が欲しい人はXででもご連絡くださいね。
今日という日があなたの人生の素敵な1ページになりますように。