KENZAN2020に参加。気合を入れて自己紹介文を書いたので紹介させて欲しい
KENZAN2020(2020.6.25-6.29)に参加させていただきました。
コロナウィルスの影響で残念なことに完全オンライン開催となってしまいましたが、事務局の方々の尽力により素晴らしい展覧会となりました。
その中の試みとして、開催期間中YouTubeで参加作家を紹介していくという企画があり、作家は
・生出演
・zoomによる出演
・手紙による出演
と選ぶことができました。僕は会話の中で自分の考えを述べていくことがとても苦手なので「手紙による出演」という選択をしました。リアルタイムで出演しない分、気合を入れて手紙を書いたので、ぜひここで紹介させてください。
初めまして、KENZAN初参加の文蔵(ぶんぞう)と申します。
本当であれば、大久保さんに会いたかったので、直接参加したかったのですが、
最近あまり体調がよくなく、またzoomでの参加も緊張して上手く話せるかどうか
心配だったので、メールにて失礼します。
作品のコンセプト、技法、モチーフについて
元々写真を撮っていることもあり日常身の回りにあるもの、日常の風景をモチーフとしています。自分で想像・空想した物を描くことはありません。すべて現実に存在するものです。その日常の物・風景の中で、自分の頭の中で勝手にストーリーを妄想して、作品としています。
次に技法についてです。まず、キャンバスにアクリル絵の具で下地の色を塗ります。そして、撮影した写真を加工して作成した下絵をプリントアウトし、印刷面をキャンバス向けて上から鉛筆を使ってゴリゴリなぞると、かろうじて形が判別できるくらいの薄さでキャンバスに下絵を転写することができます。
そうして下絵が転写されたキャンバスに、元絵を参照しながら0.5mmの極細油性ペンで点描していき、この作品が完成します。
ありていに言えば、技法もへったくれもない、ただひたすらに点描という作業を根気強く地道に行っていくだけの単純作業です。時間も結構かかるので、壮大な無駄作業とも言えます。
今回の作品について
作品の妄想ストーリー
『僕はバナナを愛していた。
毎日バナナを食べ続け、とても幸せな日々を過ごしていた。
しかし、幸せは長く続かない。
健康上の理由で医者からバナナを食べることを禁止された。
僕はバナナを前に泣き続け、そして三日後、僕はバナナをプールに捨てた。』タイトルの「I threw away the banana into the pool」は最後のフレーズの「僕はバナナをプールに捨てた」の英訳です。
一時期バナナダイエットが流行ったことがあり、その時ちょうどダイエットをしていた僕は「これだ!!」と思って、バナナダイエットを始めました。毎日毎日もりもりバナナを食べていたら、あろうことか体重が大幅に増えてしまいバナナダイエットを断念しました。その時の妄想ストーリーです。
その他、制作するにあたりこだわっているところなど
普通の中学・高校の美術の時間でアートを学んだ程度の自分にとって、アートとは自分と全く関係の無い、別世界のものでした。一般の大学を卒業して、就職をし、典型的なサラリーマンの生活をしています。
サラリーマンの生活ではテクノロジーを使って、あらゆる業務の無駄を削除することを仕事としています。仕事としてのやりがいはありますが、ふと息苦しくなることがあります。無駄なものが徹底的に削除された後はどうなるのだろう、と。
だからこそ、今、無駄な作業をしたいのです。
「こんなアホなことしているやつがいるんだなぁ」と、この無駄が自分も含めて現代に生きている人みんなの息抜きになればいいなと考えて日々制作しています。
[YouTube動画]
4時間59分30秒あたりから紹介されます。
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