中高生向け:「子宮頸がんワクチン」から「HPVワクチン」へ 報道の変化
「HPVワクチン」は、接種の勧奨が再開される前は「子宮頸がんワクチン」と呼ばれていました。「子宮頸がんワクチン」から「HPVワクチン」へと呼び方を変えただけで、中身が変わったわけではありません。「子宮頸がんワクチン」に関するリスクは報道されましたが、「HPVワクチン」はメリットばかり発信されているのはなぜなのでしょうか。
「子宮頸がんワクチン」に関する報道(2013年~2022年)
日本では子宮頸がんを予防するワクチンとして、サーバリックスが2009年12月、ガーダシルが2011年8月に接種が開始されました。以下、朝日新聞デジタルから、これまでの経緯を引用します。
シルガード9(9価)は、2020年7月に承認。
そして2022年の4月から、HPVワクチンの定期接種について、自治体から接種対象の女性へ予診票などを送る積極的勧奨が再開されました。
勧奨中止から開始までの間に報道された、ニュースの動画を掘り起こしました。どれも短い動画なので、この時代のニュースを見ていない方は、ぜひ自分の目で確認してみてください。
2013/06/15 ANNnewsCH 子宮頸がんワクチン接種呼びかけ中止へ(1分2秒)
2013/08/23 ANNnewsCH 子宮頸がんワクチン問題 少女ら「接種中止」要望(58秒)
2013/10/16 ANNnewsCH 子宮頸がんワクチン"副作用"国の支援を訴え(1分)
症状が「多々複合的に出ている」という点が、非常に重要だと感じます。1つの症状だと接種者と未接種者で有意差がでなかったのかもしれませんが、未接種者で接種者と同じ症状が複合的に出ている人はどれくらいいるのでしょうか。「多様な症状」とか「10以上の症状」とかではく、訴えている方たちの症状との比較が知りたいです。
2013/12/13 ANNnewsCH 身分隠し・・・製薬元社員が論文 子宮頸がんワクチン(1分4秒)
2015/03/31 ANNnewsCH「子宮頸がんワクチン」“副作用”被害で2500件報告(51秒)
「体も元に戻してほしい」、国はこの言葉の重さと正面から向き合っているとは思えません。
2016/03/16 「子宮頸がんワクチン」接種 学習、睡眠障害も(54秒)
2016/07/27 KYODO NEWS ワクチン副作用、63人提訴 子宮頸がん、15~22歳女性(2分21秒)
少し長めの動画ですが後半、5年間で20カ所以上の病院を訪れ、ワクチン接種後の入院は24回という女性の思いにぜひ耳を傾けてください。
2016/12/26 ANNnewsCH 子宮頸がんワクチン未接種でも“体に痛み”(43秒)
「この結果だけで接種と症状の因果関係は判断できない」ということが、非常に重要だと思います。「接種とは関係がない」とは言っていないのです。
2022/12/13 テレビ大阪ニュース 子宮頸がんワクチン訴訟 3年ぶりに再開(1分26秒)
国や製薬会社は、「因果関係がない」ではなく、「医学的に確認されていない」と争う姿勢なのです。これも非常に重要なことだと思います。まだ確認されていないだけで、これから確認される可能性は十分にあるのです。サリドマイド薬害の場合、副反応のメカニズムが解明されるまでに50年かかりました(下記参照)。
報道されなくなった「HPVワクチン」のリスク
呼び方を変えたからといって、接種後に多様な症状が出ることについて、ワクチンが無関係であるという結論は出ていません。
けれども、積極的勧奨が始まってからは、メリットばかり言う医師や議員の発信が目立ちます。
8月19日と21日には、HPVワクチン薬害東京訴訟の専門家証人尋問期日が開催されました。私の知る限り、在京キー局のテレビ番組では報じられていません。
一方で、テレビではHPVワクチンに関連している製薬会社のCMを見るようになりました。
MSD(ガーダシル、シルガード9)
2023年4月5日付リリース
MSDは、夕方のニュース番組などで肺炎球菌ワクチンのCMも流していますね。
グラクソ・スミスクライン株式会社(サーバリックス)
グラクソ・スミスクラインはHPVワクチンではありませんが、帯状疱疹疾患啓発のCMを流しています。
どちらの製薬会社もテレビ番組のスポンサーになっているので、その企業の不利益になるような情報は流せないということでしょうか。
SNS上では、夏休み中の接種を促すツイートが多数発信されていますが、それを鵜呑みにせず、自分で調べて考えることが大切です。どうか、「医師が言うから接種しておこう」などと安易な選択はしないでください!!