天才ムンムン大統領 その11
天才ムンムン大統領
資産爆増
元大統領補佐官
「大統領、よい話があります」
元大統領
「君、私はもう大統領じゃないよ」
「いえ、私の中では永遠に大統領です」
「まっ、好きによびたまえ。
で話というのは?」
「はい、大統領の老後資金のための資産運用についてです」
「ほう、何か安全で利回りの良いものがあるかね」
「はい!その名も 資産爆増理論構築教会です」
「シサンバクゾウ‥
リロンコウチク‥
キョウカイ‥‥
何だか怪しくないか?
それに、協会ではなく教会なのか?」
「理論構築と教会、我が国最強のコンビネーションです。何も考えずに現金を預託すれば、体内の悪霊が退散し、理論構築により資産が爆増します。
ご安心ください。預託した翌月から毎月配当が指定口座に振り込まれます。
10億ウォンの場合毎月1000万ウォンです。
1年で約1億ウォン以上の配当、利回りで10%以上です。しかも元本保証です!」
「ホォー!す、すごいじゃないか。
では、取り敢えず10億ウォン頼むよ」
6ヶ月後
「配当は順調に入ってるかね」
「はい、約定通り6千万ウォン振り込まれています」
「こ、ここれは、本物だな。
よし、追加で50億ウォン頼むよ」
一年後
「順調のようだね。私も嬉しいよアハハ」
「大統領、教会から、さらに嬉しい依頼が来ています」
「ほーっ、それはどんな?」
「はい、大統領が会員を募って預託金を集めていただければ、その金額の10%をキックバックするそうです。大統領の支持者、友人に声をかければ即座に数千億ウォンは集まるでしょう‥との事です」
「そ、そそうだな。そ、その10%がバックされる‥‥」
その後・・・
「反応はどうかな?」
「はい、爆発的に資金が集まってますので逐次教会に預託してます。
尚、教会は大統領の名前のみで管理してますので、大統領が集めた預託者の名簿は当方にて管理して下さいとのことです」
「そうか、すべて私の実績としてくれるということだな。アハハハ‥」
その1ヶ月後
「これで一段落だな。後は金が爆発的に入ってくるのみか‥アハハハ
そうだ、教会長にお礼の電話してみよう。
たしか名刺があったな、あっこれだこれだ
えーっと、
資産爆増理論構築教会
会長 文不鮮明‥‥
フセンメイ?
まっいいか、かけてみよう」
「ルルル・・・」
「お客様のおかけになった番号は現在使われておりません‥」