A I
AI
都内超高層ビル玄関ホール
部下とおぼしきサラリーマンが上司とおぼしきサラリーマンに、
「鈴木専務取締役、兼営業統括本部長、兼企画総室長、兼経理統括部長、兼安全衛生統括本部長、ちょっとよろしいでしょうか?」
「・・・・・」
「あの、鈴木専務とり・・・」
「君は何か私に含むところでもあるのかね」
「と、とんでもありません!」
「だったら、鈴木専務でいいだろ!」
「し、失礼致しました」
「で、なんだね」
「実は、今度採用された受付嬢が才色兼備のとんでもない美人と、もっぱらの評判です」
「それが、どーした」
「そ、それが、信じられないことに人間ではなく、人工知能を搭載した人型ロボットらしいのです」
「そんなこと知ってるよ」
「ど、どーしてご存じなのですか?」
「君、これは内密な話だぞ」
「勿論です」
「先日、尻を触ったら感電した」
完